東京科学大学 (Science Tokyo) 総合研究院 / 大学院医歯学総合研究科の当研究室を進学先の候補の1つに考えていただきありがとうございます。清水はこれまでたくさんのケースを見てきましたが、自分と価値観が近いところに行くのがHappyな大学院生活を送る大事な要素の1つだと思っています (詳しくは選んではいけないラボの特徴9つを参照)。

研究の面では苦労することが多々あってもサイエンス以外のことで大学院生にunhappyになってほしくありません。人の価値観は過去の影響を強く受けますし行動にも現れます。これまでの研究等のエピソードは挫折も含めてConnecting the dotsに拙文ですが掲載していますので、まずは一度全てお読みいただき、清水がどのような考えの人なのか、ご自身と価値観のずれがないかをご確認ください。

次に、次世代の研究者を本気で養成するための私たちの挑戦および生命医科学研究の将来・未来の2つをじっくりお読みいただき清水の教育研究に関するビジョンと戦略を今一度ご確認いただき、同時にご自身が本気で研究者を目指しているのかを再確認ください。

清水のマインドをご理解いただいたら、次に確認いただきたいのはソフト面とハード面での研究環境です。ソフト面については東京科学大AIシステム医科学分野へようこそのページ、ハード面については訪問の際にもご案内しますがこちらの写真にいろいろ掲載しておりますので、ご自身の希望をクリアしていることをご確認ください。

これ以外に、もしご興味があれば清水の私見 (いずれも所属機関を代表するものではございません) を

で公開しているので、それぞれのトピックスについてどのように考えている人なのか、ということも垣間見えるでしょう。また、外部の方向けにはTwitterのアカウントからも情報発信をしているので何かの参考になるかもしれません。

これらをふまえた上で大学院入学を前向きに検討したい (面談・研究室見学したい) という方はぜひメール等でお問い合わせください。時期に関係なく随時受け付けていますのでお気軽にどうぞ。

研究室の特徴・教育方針のおさらい (必ずご確認ください)

当研究室は他の多くの研究室と同様に精力的に研究に取り組んでいるという共通点がある一方で、教育に関する考え方には多くの研究室とは異なる戦略をとっています。他のページに書いていることと同じですが、特に大事な点を (長文になりますが) 今一度ご確認ください。 

多くの研究室の「教育」というのは、その研究室が行っている研究テーマに関する論文を週1くらいで輪読したり、週1くらいで関連する専門書を輪読するゼミがあったり、あとは先生にしかるべきタイミングで自分の研究データをお見せして研究のご指導をいただくというようなものだと思います。一昔前はこうしたある特定のテーマに特化した専門家を育成する教育がとても大事だったわけです。しかし、研究にせよ社会にせよ変化がとても速い時代には、大学院時代に自分が取り組んだ研究テーマやその延長、あるいは特殊な機械の操作法など、「一芸」のみでこれから40年間も研究者としてやっていくのは困難です。

しかしながら裏を返せばこれは非常に大きなチャンスでもあります。AIにせよ量子コンピューターにせよバイオテクノロジーにせよ何にせよ、世界中の非常に優れた人や企業が画期的な技術を次々に開発してくれるということは、それらをきちんと理解・評価し自分の研究に取り組むことで、そうした天才たちの肩にのって大きな発見ができるということなのです。「凡人」(失礼!) であっても天才達の助けを借りて大きな発見ができるというのは現代の大きなバグですが、それには頭を柔軟にして新しい考え方にしっかりとキャッチアップすることが不可欠です。

研究者としての下積み時代である大学院で身につけるべき大事なことはいくつもありますが、その中でも自分で課題を見つけ自分でそれに対処する方法を企画する方法、新しいことを躊躇なく学びそれを真っ先に自分の研究等に取り組む方法、そして論理的思考力、この3つはとても大事です。清水研では、その土台とするべく、医療・生命科学・情報科学、そしてこれらの融合としての創薬など広範な領域に関する徹底した教育を行ないますし、研究計画の立案から指導します。博士号をとったら自分でプロジェクトを立案できなければなりませんが、大学院時代に訓練していないのに博士号をとったとたんにいきなりできるということはありません。大学院生から何度も立案経験をして、その都度建設的なダメ出しが入るからこそ、そういう立案能力、計画書作成能力も磨かれていくのです。多くの研究室はこの点がスキップされていて、つまり特定のテーマをまず先生からいただいて先生の研究をお手伝いする中で、それに特化した専門家を育成するスタイルかと思いますが、当研究室とは考え方が大きく異なります。

清水研の教育システムについてはこちらに動画もあります。パスワードは2026_4thです。

また、論理的思考力についても研究のかなり速い段階から清水と1:1で論文の共同執筆を開始します。同じ時間に原稿を開き討論しながら原稿を作り上げていくことを月に2回ペースで定期的にやっていれば、アウトプット (論文執筆) やそれに必要な論理的思考力、構成力は顕著に高まります。多くの研究室だとそういった指導は数年間の集大成として論文の原稿を作った後に先生に1-2回していただけるくらいかと思いますが、当研究室では月2ペースですので実践経験が桁違いです。詳しくは上記動画をご確認ください。当研究室は「研究者を目指す上での日本一の教育」を自称していますが、この動画を見ればそれがどういうことか一目瞭然です (ここまで次世代の研究者の教育に熱量をかけていらっしゃる研究室があればぜひ教えて下さい)。

教育の話を書きましたが、もちろん「お勉強」ばかりしているわけではありません。むしろ研究に関しては他の研究室と同様にすることになります。ということは、勉強時間が長い分、それだけ多くの自己投資時間が必要ということ。清水研には本気で研究者を目指す学生たちが全国から集まっています。そうした仲間と切磋琢磨し、熱く議論する、そうしたことができるのも清水研の特徴です (修士ですぐ就職をするつもりの方や博士とってすぐ医療専門職に戻るつもりの方が多い研究室での修練とは全く異なります)。また、みなさんと同じように本気で研究者を目指したいという方が清水研の門を叩き、その卒業生が研究者として巣立っていくということがこれから30年近くにわたって繰り返されます。横 (同期や現在のメンバー) だけでなく縦 (30年間の同門生)にも優れた研究者がたくさん輩出されるというのは、みなさんの科学者としての長期的なキャリア形成にも大いにプラスになるでしょう。このように、清水研では研究者を目指す本気の方だけに絞って、どこよりも本気の教育・研究の場、そして将来の研究者ネットワークを提供しています

なぜこれほど「本気の下積み」を重視するのか。それは、ここから10年以内が”Dreamtime”であり、個人のキャリア形成において他に類を見ないほど重要な期間だからです。「本気の下積み」を経て得られる圧倒的な経験値や圧倒的なポテンシャルはもちろんのこと、清水研で博士号を取得した研究者は海外に行ってもいきなりスターポスドクです (清水は米国Harvard Medical SchoolやMITに留学していたので世界のトップレベルがどういうものかは分かっています)。圧倒的に広い学問領域を系統的に学び、もちろん自身の研究テーマにも圧倒的に取り組むから圧倒的な成果を出せるという、実にシンプルな理屈です。

当研究室では「凡人さん」(失礼!) を歓迎しておりますし、むしろはじめから何も教えなくても学術研究を遂行し論文掲載できるような天才タイプの方は他の研究室の方が輝けると思いますのでお断りしています。「凡人」なのに研究者になりたいというdreamを本気で追いかけられるのは、本気で教育してくれる、本気で叱ってもらえる、失敗してもまだ駆け出しだから許してもらえる、そんな夢のような特権がある人生最後の期間である大学院時代に誰よりも深く徹底的に学び、誰よりも研究で試行錯誤し、誰よりもアウトプットの修練を積むしかありません。学位をとった後は「先生」として扱われますので、誰も本気で自分のために叱ってくれないですし (叱る方は叱られる以上に大きな労力がかかります) 、誰も指導してくれません。競争力のない、あるいはあっても特定の環境でしか力を発揮できない「博士」は、次々に革新が起きる変化の激しい現代・次世代の研究者としては長くは続かないでしょう。大学院選びを間違えてしまうと、その後に「凡人」が研究者になるのは非常に困難を極めるということです。これから10年 (以内)の”Dreamtime”, その特に大事な大学院こそ安易な選択をして間違えてはいけないのです。

当研究室のラボポリシーは、科学者にとって最高のパラダイスであり次世代を担う研究者のインキュベーターをつくることで、特に「個人もチームも共に大きく成長する」ことを志向しています。長々と書いてきましたが、研究者として本気で成長したいという志の高い方からの挑戦を研究室メンバー一同みな心待ちにしております。

大学院見学を希望する方へ (手順のご説明)

私達は、学生を受け入れるのはその学生さんを博士号取得時にはどこに出ても恥ずかしくない一人前の研究者にする重い責任があると考えております。学術に関してはみなさんの親代わりだと思っており、サイエンスに関しては厳しく教育して数年後には高い競争力と豊かな見識を持つ一人前のアカデミア研究者に育て上げます (科学研究に関して全然ダメダメなのに甘やかすというのは指導放棄に近いことだと考えておりますので、サイエンスに関してだけはとても厳しい先生だというのは承知の上でお越しください)。したがって、私達は責任を持ってその学生さんを数年間預かることができるか、そして同じく研究者を目指して懸命に修行をしている現在の学生メンバーたちとお互いに切磋琢磨していけるかを非常に重視しています。

メールによるお問い合わせ

すでに当研究室のHPにいろいろ書いているように、我々はこれまでのバックグランドは問いませんが (研究への) 情熱をとても大事にしています。ですので、必然的にメールでも多くのことをお尋ねすることになります。自分は何も指導がなくても最初からバリバリ研究できる天才ではない、そんな天賦の才能がない凡人だからこそ研究者としての猛烈な下積み修行をどうしてもやらせてください!!!という方以外に当研究室は向きません。ご自身をもう一度見つめ直していただくためにも、セルフfilteringも兼ねてたくさんのことをあえてお伺いしています。これを見て「うわ、大変」だと思うようなくらいの熱量ならその程度の熱意の凡人でも研究者になれる他の研究室へ進むことをおすすめいたします (そんな研究室があるのかは分かりませんが)。逆に、プロの研究者を目指す下積みを始める最初のお願いメールを送る上で、これくらい全部普通でしょという方には日本一の大学院環境をご提供できると自負しております。

前提として、件名は「2026年度博士課程について問い合わせ (東京科学大・清水秀幸)」のように、「入学希望年度、修士・博士課程のどちらについてのお問い合わせなのか、現在の所属とお名前」が分かるようにしてください。現在募集しているのは2026年度入学の修士課程および博士課程です。本文は簡潔な挨拶と面談希望ということが分かればよいですが、次の項目についてまとめたPDFファイルを添付してください (1~9のところはコピペできるようになっています)。

  1. お名前と2025.4.1時点の所属 (大学等と学生の方は学年)、出身高校およびそこを卒業してから現在までの略歴・自己PR (研究をしていた方は大まかな内容・業績目録、情報系の方はポートフォリオなどあればそれも)を加えた上で、当研究室のどのような点に (あるいはどのような経緯で) 興味を持って連絡をくださったのかをお書きください。CV (curriculum vitae) と志望理由ということです。特に、広義の生命科学 (医学・創薬を含む) または情報科学以外を専攻してきた方は、なぜこれまでの専攻をさらに極めるのではなく分野替えをしたいのかを明確にしてください。また、経歴上何らかのブランク がある方はそのご説明もお願いします。 ライフイベント等に配慮させていただいております。中国・韓国・東南アジア諸国など、日本以外にお住まいの方は、なぜ日本で学びたいのかもご教示ください。日本語が母国語でない方は、日本語の学習歴 (いつからどれくらい勉強しているのか) と現在のレベル、そして清水研に入学するまでにこれから日本語をどれくらい (何時間) 勉強できる見込みかを教えて下さい。日本では空港や観光地を除き英語が使える状況はそれほど多くありませんので、来日後の日常生活に支障がないようにお尋ねしています。
  2. ご自身の短期 (清水研入学後の1年) プランについて教えてください。どのような大学院生活をおくり、どのようなことを学びたいのか/研究したいのか/成し遂げたいのかなどをお伺いしています。典型的な1週間 (月~日) のスケジュールと夏休み等の月間のイベント、それに最初の1年間で目指したいことがあればそれを教えてください。例えば「月曜日から金曜日まで、研究室には朝10時から18時まで滞在し研究活動等に従事。帰宅後は翌日のゼミの勉強を家で1時間行う。土曜日は午前中は家事を行い午後の時間帯は家庭教師のアルバイト、日・祝は趣味の読書等や友人との旅行に出かけたりしてリフレッシュ。8月は1ヶ月夏のインターンにでかける。目標は12月の学会でポスター発表をすること」のようなイメージ・目標とする大学院生活を教えてください。
  3. ご自身の中期長的な夢について語ってください。その夢を実現するための数々のステップを順序だて、情報の取捨選択を行ったエッセイということです。スタート地点は「東京科学大学大学院修士課程 (もしくは博士課程) 」の清水研に入学したところからです。また入学後5年間については現時点で理想とするキャリアパスも具体的に明記してください。例えば「20〇〇年に清水研の博士課程に入学。(中略)。20〇〇年、学振DC1採用。(中略)。20〇〇年、入学から4年で博士号取得、同時に地元の〇〇大でバイオインフォマティクス研究をしている〇〇研の助教に採用される」くらいの粒度を求めています。つまり、博士課程を希望する方はその先はアカデミア (国内/海外) か、〇〇業界の企業か、それとも医療専門職などか、などをお伺いしております。修士課程を希望する方は、2年たって修士をとったその先は企業に行きたいのか博士に進みたいのかそれとも別の道か、などをお伺いしております。どのようなキャリアプランでも素晴らしいと思いますが、自分の理想はどうお考えなのかという質問です。研修医時代のエッセイは読んでいただきましたか? そこにある自分への宣誓に近いです。清水自身も大学院面談前に提出を求められ「(当時27才だったので) 10年後の37才でPIとして独立します。独立してからは〜」というようなことを書いたら、ボス (中山敬一先生) に「10年後なんて遅すぎる、34才くらいにしましょう」と言われましたし、結果的に先生に言われた34才で研究室を持つようになりました。夢なんてどうせかなうんだから絶対大きい方がいい。一度しかない人生で何がしたいのかここで自分としっかり向き合い理想を書き出して、後戻りできないよう人 (清水) に宣言してしまい、それを自分の部屋に張り出して毎日見て無我夢中で精進する下積み期間にしてください。エッセイについて長さの制限はありません。
  4. 清水研は東京科学大学 (Science Tokyo) に所属していますので、現在のサイエンスに関する興味の方向性やpassionについてお尋ねします。直近1年以内 (できれば半年以内) の学術研究論文の中で、ご自身が最も面白い・重要だと考える論文を1つ挙げ、その論文のリンクとその研究の概要 (背景・課題・論文の新規性・今後の展望などのsummary) ならびに「他に素晴らしい研究論文がたくさんある中でなぜその論文が最も大事・面白いのか」をご自身の言葉で教えてください。まだ研究経験が全くないという方の場合は、自分の最も興味のある (もしくは今後最も大きく展開していきそうな) サイエンスの分野を参考文献や図書やwebサイトを引き合いに出しながらその概要となぜそのフィールドを選んだのかをご紹介いただいても構いません。「科学」は広い言葉ですので、どのような分野の研究でも構いませんし「正解」は存在しませんので自由に書いていただいて構いません。自分の科学の価値観の中で最も重要とか最も面白い、最も大きく発展するというのが絶対要件で、「なぜそれを選んだのか」というご自身の言葉での説明を重視しています。ご紹介いただいたその論文等は概要・紹介理由とともにラボメンバー全員にシェアさせていただきます。科学に対する興味本位から、面談時にチームメンバーからご紹介いただいたトピックスについていろいろ聞かれる可能性がありますのでぜひ楽しんでscienceの討論をしましょう。
  5. こちらの記事をご一読いただき科学界の情勢をご理解いただいた上で、コンピューター解析に特化したいのか、それとも生命科学実験もしたいのか教えて下さい。どちらも歓迎ですが、コンピューター解析に特化したい方は同年代でかなり上位の数理科学的な素質をお持ちであることを期待しますし、実験もしたい方は実験の都合で時には土日や早朝・深夜にまたがった時間帯にも取り組める人並みはずれたバイタリティを期待します。また、最初のプロジェクトは現在の研究ページに掲げているどれかに関連することになる可能性が高いです。これらのうちどのあたりに興味があるのか (あるいはどれでもいいのか) をお書きください。もし患者さんの診療データをメインに使う研究をしたいのであれば、こちらのページも事前にチェックしてください。これはどういうスタンスの研究に取り組みたいのか概要を把握するためにお尋ねしています。さらに、もしあれば力をつけた後に取り組んでみたい (現実的かはさておき) 夢の研究があれば教えて下さい (2年目以降には「マイプロジェクト」を並行して行うことを奨励しているので大学院時代に取り組めるかもしれません)。
  6. 英語とメンタルとご覚悟についてお尋ねします。まず英語について、こちらの基準をご覧になり、学術研究の訓練を開始するにあたって十分な基礎英語力 (修士と博士で基準が異なることに注意してください) があることをお書きください。当教室の面談時での基準は「この方と一緒に研究がしたいか」が主なものですが、清水は研究室主宰者として「この方を責任を持って数年間お預かりできるか」「この方は本学で研究のトレーニングをする前段階としての基礎学力があるか」の2点も見ています。もし英語力基準を超えるスコア等を持っているのであればPDF等でアピールしていただくと「この方は本学で研究のトレーニングをする前段階としての基礎学力があるか」の部分でいくらかポジティブに働きます。そこまでの英語力はまだないということであれば、入学までの期間というのは少し長丁場ですので、まずはこれから半年間での英語習得計画 (何をどのように・何時間くらい) があれば意気込みを教えてください。次にメンタルについて、こちらのページ(パスワードはpassionです) をご覧になり、メンタル面で清水研でやっていけそうかをご自身でセルフチェック & 責任を持ってご判断いただき、そういった心配はないのであればその旨をお書きください (不幸なミスマッチを防ぐために、ラボの方針や考え方などを充分にご理解いただいてから面談にお越しいただきたいと思います)。そして覚悟についてですが、ほとんどの方にとっては清水研での大学院時代はこれまでの人生 (大学受験の頃も含め) で最も学問 (=学術研究はもちろん、基礎知識やスキルの修得等も含む) に費やす時間が長くなるでしょう。私達の研究室では (科学者・研究者としての) 「凡人」タイプの方しか受け入れしていません (もとから指導がなくてもやっていける「天才」タイプの方は最初から完全自由にやらせてもらえる環境 (多くの普通の人にとっては放置系の環境) の方があっているかと思います)。天性の才能がない「凡人」タイプがプロになれる唯一の道は、システマチックな徹底した教育 (これは清水研が提供します) 、本人が人の3倍 (もっと?) 努力すること、この両方が必要ですし、これしかありません。ミュージシャンやスポーツ選手等を例に出すまでもなく、Creativeな世界でのプロを目指す下積みとは何事もそういうものですが、研究者になるために学術面での膨大な努力数年にわたって継続し続ける (=「1万時間の法則」というやつです)、その覚悟と才覚と情熱はおありでしょうか? 
  7. 制度および清水研に関するご案内です。まず制度について。修士課程を希望する方は大学院1年目の最初の学会 (12月) までは特に集中的な自己投資が必要です。入学直後の4月〜12月までの期間にアルバイトや就活等のため一定の休みがほしいという方はあらかじめお知らせください (入学後にはじめて申告するのは公平性の観点から認められません。なお生活もあるわけですから土日に少しアルバイト等をしてわずかでもその助けとしたいというのは妨げません)。詳しくは修士課程向けのこちらのページ「お願い2」をご覧ください。また、医療従事者で、博士課程を希望する方こちらのページをお読みください。次に清水研について。たくさんあって恐縮ですが、不幸なミスマッチを防ぐために次に示すいくつかの記事に目を通してください。清水の過去を振り返ったConnecting the dots私たちの挑戦生命医科学研究の将来・未来、清水研の教育ポリシー研究ポリシー研究者を目指す方のキャリアガイドの該当項目 (修士課程 or 博士課程)、戦略的大学院生活のすゝめ研究者に向く人向かない人短期でラボを離れた理由、および大学院生受け入れ必須条件とQ&Aを読んだ旨をお書きください。
  8. みんなでwin & winになろうをお読みいただいた上で、当研究室を第1志望として入学した後にチームメンバーにgiveできることをお書きください。
  9. 面談の際に特に聞きたい質問、見学時にぜひ話をしたい個別の学生、大学院生として当研究室で研究をする際に必要な特別な配慮等があればお申し出ください (例えば現在介護・妊娠・育児中といったライフイベントでの配慮や、何らかの病気・障害等がありバリアフリー・耳栓等の使用、トランスジェンダーでトイレ等の配慮が必要など)。ここで明記しておりますので、大学院受験後には交通事故など突発的なものでない限り特別な配慮は困難です (急に工事するとか部屋を用意するとか難しいので)。

その他、自己PRにつながるもの (例として大学の授業を頑張って履修したのであれば成績証明書、学会発表の経験があるのであればそれが分かるもの etc)  、熱意をPRできるもの (例としてもし自身が取り組みたい研究プロジェクトがあれば先行研究を調べ上げロジックをもって執筆した研究提案書 etc) 等は適宜ご自由に添付していただいて構いません。以上を網羅したPDFを添付したことを今一度ご確認の上、清水 (h_shimizu.dsc@tmd.ac.jp) までメールをお送りください。

オンライン回答についてお願い

当研究室では、当ページに掲げている方針に合致する方に濃密な教育をしております。そのため上記PDFだけでなく追加で2つお答えいただきたいと考えております。メールをいただいた方皆様全員に下記のオンラインactivityをお願いするメールを差し上げます。2つ合わせて1時間もかかりません。

オンラインクイズ (一部の方は免除)

医療も生命科学も情報科学も、他の学問も、今日の科学は先人たちの膨大な蓄積の上に成り立っています。ですので、研究者になって世の中に貢献するためには当然ですが一定の基礎学力は不可欠です。当研究室を志望する方のバックグランドはとても多様で我々は多様性は武器だと考えておりますが、基礎学力というのはそうした最先端の領域の土台になります。そこでどのようなバックグランドの方でも共通して備えていらっしゃる中学レベルの国語と数学の内容からなるオンラインで受けられる30分のクイズをお願いする場合があります。あまりきちっとはしたくないので電卓でもスマホでも何でもご自由にご使用いただいて構いませんし、例えば研究実績がある方・データサイエンスのcompetitionであるKaggleで上位の方など学術面でPRできるものがある方は基礎学力をお持ちなのは明らかですので免除させていただきます。リラックスしてお受けください。

オンラインアンケート

面談時間はどうしても時間が限られますので、それに先立って、どのような価値観やお考えの方なのか等を含めこちらも多少なりとも把握させていただきたいと思っております。私のことはこのホームページにいろいろ書いていますが、同じように面談にお越しいただく方のことをいろいろ知った上で面談をさせていただきたいです。そのため、大変お手数ですが10分程度で終わるアンケート (質問に対して「当てはまる」「当てはまらない」など複数の選択肢の中から1つを選んでいただくタイプ) にご回答いただきますようお願いたします。

対面の個別面談 (+ ラボ見学)

受け入れできる可能性が高い方にはぜひ対面の面談 (ラボ見学) にお越しいただきたいと存じます。大学院選びはみなさんにとって人生の岐路の1つであることは重々承知しております。そのためぜひ (良いところもそうでないところも) いろいろご覧になって進学先を検討していただきたいと考えており、現役の学生さんたちとのランチ会やラボ見学、学内ツアーも合わせてトータル3時間の構成になっています。長いなと思うかもしれませんが、実際にいらした方はみなさんあっという間だったとおっしゃいます。

原則としてオンラインアンケート等にご回答いただいてから1-2週間後を目処に面談できるようにしておりますが、都合の悪い日や時間帯があらかじめわかっていればご教示ください。面談は学生たちとも (清水やスタッフ抜きで) ランチを食べながらいろいろな話をしてほしいし院試や大学院生活やその他のこともいろいろ聞いて進路を決める手がかりにしていただきたいので昼休憩を挟んだ月〜金の10時半〜14時に基本的にはなりますが他の時間も応相談です。さらに、これはオプションですがもし金曜日の夕方に都合をつけられるのであれば私達の自慢の教育システムの1つであるpre-JC (1年生を対象にした2時間の双方向性論文勉強会) も合わせて体験していただけますが、もしpre-JC参加のご希望があれば合わせて教えて下さい。

また、面談で特に詳しく知りたいこと特に話をしてみたい大学院生など何かあればあらかじめご教示ください (学生全体のランチ会を少し短くしてご指定のメンバーと少人数で話をする機会をつくるなど柔軟に対応いたします)。ご相談いただくことが多い大学院生への経済支援についてはこちら、大学院入試に向けた先輩からのアドバイスの概要はこちらで説明しています。

また、面談当日には「自己紹介スライド」が必要になります。すぐ下にご説明しますが、前日までにメールで清水宛にお送りいただく必要があります

面談当日の流れ1: スタッフ面談 (10:30~11:00)

面談の流れですが、まず入学を検討されている方みなさんに高校在学中あるいは大学入学後〜現在の間の自己PR・自己紹介・現在の研究や学術において頑張ってきたこと、なぜ清水研なのか・清水研で何を学びたいのかというpassionや覚悟、そしてその先にどんなキャリア展望でどのように学術なり医療なり世界に貢献したいのかを30分程度 (スライド枚数としては10~15枚前後) でお願いします。もし可能なら、で結構ですが、スライドのどこかにご自身が写っている写真を入れていただけると助かります。私達の研究室には、年間で30名ほどの見学の方が来ていますので、写真が入っていないと後でどんな方だったか思い出しにくくなります (こちら側の都合ですみません)。

メールに書いてもらってさらにここでもプレゼンしていただく目的は、みなさんのことをもっと理解したいと思っているからです。例えばこれまでどんな人生を歩んできたのか、広い意味のライフサイエンスではない専攻だったのであればなぜ生命科学・医療の分野に変更するのか、これまで病院やその他の職場で働いてきたのであればなぜ今から基礎系の清水研で研究をしたいのか、これまではどんなサイエンスに取り組んで来たのか (研究歴がないという方ももちろん歓迎です)、類似領域を研究している他の研究室ではなく清水研に見学に来た理由、今はどんなことに興味があるのか、今後どのようなキャリアパスを考えているのか。略歴を見るだけでは分からないことも含めて、ご自身のやり方で自己PR (もし清水研に来たら〜の点で貢献できるのようなスライドを入れていただいても構いません) してください。趣味やサークルの話をしていただく場合には1-2枚程度のコンパクトにまとめてください。いただいた資料は当研究室のスタッフ・大学院生全員にあらかじめシェアさせていただきます。

この面談は清水およびスタッフ1-2名が同席させていただいていろいろお話させていただきます。

面談当日の流れ2: 清水からの研究室紹介、ラボ見学 (11:00~12:00)

清水研の研究や、日本一の教育システムについてご紹介しますし、他にも少しいろいろなお話を清水と1:1で行います。その後は、簡単ですがドライとウェットが融合した研究室内をご案内します。

面談当日の流れ3: 先輩学生との懇親 (ランチ会, 12:00 ~ 12:45)

ぜひ現役の学生たちとランチを食べながらいろいろなことを聞いて下さい (ランチは用意してきてください、徒歩1分の場所にコンビニもございます)。学生たちは事前にいただく自己紹介スライドを見たうえでランチ会に参加していますので、もしお時間があればTeamのページから大学院生メンバーの個人ページを一通りご覧いただいた上でお越しいただくとより有意義なランチ会になるかと思います。

面談当日の流れ4: 学内ツアー (12:50~13:30)

学生2名が学内ツアーに案内させていただきます。この学生2名は、見学にいらっしゃる方のバックグランドに近いとか出身が同じとか、学年が近いとか、何らかの共通点がある人達です。ですからツアーはもちろんですが、大学院入試や学生生活など、いろいろなことをご遠慮なく聞いてください。ツアーはおよそ40分かかりますので、歩きやすい靴でお越しください。

面談当日の流れ5: お茶会 (13:30~14:00)

学内ツアーにでかけて喉が乾いたところで、本日の総括も兼ねてぜひ「お茶会」をしたいと思います。「お茶会」は毎週金曜日の夕方にお茶を飲みながら軽い世間話をするという交流イベントですが、臨時で開催させていただきます。

面談当日の流れ6: pre-JC (事前希望者のみ, 金曜日14:30頃~17:00)

金曜日に面談にお越しいただいていて、かつ事前にpre-JC参加のご希望をいただいていた場合には、学内ツアーの後、小休憩をはさんで2時間のpre-JC (1年生のための論文輪読会予習) にご参加いただきます。スタッフ1名と、直近で入学してきたばかりの1年生たちしかいない限定の回ですから遠慮なく質問できます。またpre-JC後には大学院1年生達と少しお話することもできます。 

面談のお互いの意義

私達は大学院面談はお見合いのようなものと考えています。我々が面談で拝見させていただいている観点としては「この方と一緒に研究がしたいか」が非常に大事な点で、それ以外に「この方は本学で研究のトレーニングをする前段階としてのScienceの基礎学力があるか」「この方を2年ないし4年、学術面での指導教員としてお預かりできるか」という点を見ています。

また、ぜひ皆さんには清水が入ってこないランチ会とか学内ツアーとかで今の学生 (先輩になるかもしれない人) さん達ともぜひいろいろ話してみてください。研究室の建物の外に出る学内ツアーの引率を学生にさせているのは、私に一切の忖度せずに自由に本音を話してほしいからです。どんな環境にもメリット・デメリット、合う・合わないがあります。当研究室が改善すべき良くない点も (清水が気づいていないだけで) あるかもしれませんが、そういったマイナスの観点もしっかり学生さん達から聞いた上で、ご自身にとって最良の進路探しをしていただきたい、それが面談でわざわざお越しいただく意義だと考えています。

もちろん当研究室と良いご縁があれば大歓迎ですが、結果として他の研究室にいかれる場合でも、そこでの教育を受けて数年後に立派な研究者となられてお互いに違う形で科学に貢献できれば私達もとてもhappyです。

※ 留学生の方はご希望であれば英語による面談を行います。その際には通常の面談に加えて、日本語による意思疎通がどの程度できるかも合わせて確認させていただきます。面談時は日本語がそれほど得意でなくても英語がしっかりしていれば構いませんが、大学院生向けの勉強会は日本語で行われていますので、入学までに日本語検定N1レベルに到達できていないと学問以前に言葉の点で大きな苦労をすると思います。

研究室見学を踏まえた上で、清水研での「本気の修練」を希望する方へ

見学にお越しいただき、いろいろな選択肢を検討した上で、当分野を第1志望として出願したいという方は後日メールでお知らせください (第2志望、いわば滑り止めで出願したいというのは受付できません。本気で私達のチームに加わりたい方に席をお譲りください)。 

基本的な方針として、わざわざ時間を割いて当研究室まで面談にお越しいただいた方には「出願許可」をする予定ではありますが、面談のこともふまえて最終的なお返事をさせていただきます。ですので、日程に余裕を持った早めの意思決定をオススメします

本学においては希望する研究室の分野長 (清水) からの「出願許可」が院試の出願に必要になります。出願許可をメールでもらったら、そのメールはきちんと保存しておいてください。願書を提出後、出願許可を得ているのか証拠を出してほしいと事務から言われる可能性があります。

なお、出願完了したら書留の控えの写真やPDFとともに清水宛に出願完了のメールをしてください。

修士課程の試験は8月上旬ですが、もしお時間があれば試験後には少し当研究室にお越しいただき先輩学生も交えて1-2時間ほどお話をしたいと思います。博士課程の試験は9月下旬ですが、こちらも同様です。参加できなくても大丈夫です。

試験に合格後には社会人の礼儀として来年度からお世話になりますという合格の報告をしてください。当方はその際に予習用コンテンツ (onlineページへのアクセス権) をお渡しするので、そこから計画的に予習等をお願いいたします (全200時間ほどかかりますので、およそ1日1時間ペースで半年程度) いたします。

11月下旬 (例年ですと11/23 勤労感謝の日の夕方) に大学院試験合格者の方々と当研究室の全員がオンラインではじめての顔合わせを行います。そしてその後からオンラインでアクセスできる予習用教材を提供し、また12~1月にかけてオンラインで全5回のデータサイエンスの入門レベルの勉強会を行います (例年ですと毎週 火曜日18時から19:30)。

公式には社会人と同じで新年度4月1日 (土日の場合は一番早い月曜日) から清水研での生活がスタートしますので、引っ越しが必要な方はそれまでにお願いします (実際には4/1よりも早く来る方が多いです)。今の研究や仕事などを清水研に来てからも継続することは難しいので、現在の (清水研に来る前の) プロジェクトや診療等の引き継ぎ等が必要でしたら計画的にお願いいたします