進学先の候補の1つに考えていただきありがとうございます。清水はこれまでたくさんのケースを見てきましたが、自分と価値観が近いところに行くのがHappyな大学院生活を送る大事な要素の1つだと思っています (詳しくは選んではいけないラボの特徴9つを参照)。

研究の面では苦労することが多々あってもサイエンス以外のことで大学院生にunhappyになってほしくありません。人の価値観は過去の影響を強く受けますし行動にも現れます。これまでの研究等のエピソードは挫折も含めてConnecting the dotsに拙文ですが掲載していますので、まずは一度全てお読みいただき、清水がどのような考えの人なのか、ご自身と価値観のずれがないかをご確認ください。

次に、次世代の研究者を本気で養成するための私たちの挑戦および生命医科学研究の将来・未来の2つをじっくりお読みいただき清水の教育研究に関するビジョンと戦略を今一度ご確認いただき、同時にご自身が本気で研究者を目指しているのかを再確認ください。

清水のマインドをご理解いただいたら、次に確認いただきたいのはソフト面とハード面での研究環境です。ソフト面については東京科学大AIシステム医科学分野へようこそのページ、ハード面については訪問の際にもご案内しますがこちらの写真にいろいろ掲載しておりますので、ご自身の希望をクリアしていることをご確認ください。

これ以外に、もしご興味があれば清水の私見 (いずれも所属機関を代表するものではございません) を

で公開しているので、それぞれのトピックスについてどのように考えている人なのか、ということも垣間見えるでしょう。また、外部の方向けにはTwitterのアカウントからも情報発信をしているので何かの参考になるかもしれません。

これらをふまえた上で大学院入学を前向きに検討したい (面談・研究室見学したい) という方はぜひメール等でお問い合わせください。時期に関係なく随時受け付けていますのでお気軽にどうぞ。

大学院に関するお問い合わせについてお願い

私達は、学生を受け入れるのはその学生さんを博士号取得時にはどこに出ても恥ずかしくない一人前の研究者にする重い責任があると考えております。学術に関してはみなさんの親代わりだと思っており、厳しく教育して数年後には高い競争力と豊かな見識を持つ一人前のアカデミア研究者に育て上げます。したがって、私達は責任を持ってその学生さんを数年間預かることができるか、そして同じく研究者を目指して懸命に修行をしている現在の学生メンバーたちとお互いに切磋琢磨していけるかを非常に重視しています。

前提として、件名は「2026年度博士課程について問い合わせ (東京医科歯科大・清水秀幸)」のように、「入学希望年度、修士・博士課程のどちらについてのお問い合わせなのか、現在の所属とお名前」が分かるようにしてください。現在募集しているのは2025年度の博士課程 (2次募集)、2026年度の修士課程および博士課程です。本文は簡潔な挨拶と面談希望ということが分かればよいですが、次の項目についてまとめたPDFファイルを添付してください。たくさんあって申し訳ございません (1~10のところはコピペできるようになっています)。

  1. お名前と2025.4.1時点の所属 (大学等と学生の方は学年)、高卒からの略歴・自己PR (研究をしていた方は大まかな内容や研究業績があればそれも)を加えた上で、当研究室のどのような点に (あるいはどのような経緯で) 興味を持って連絡をくださったのかをお書きください。CV (curriculum vitae) と志望理由ということです。特に、広義の生命科学 (医学・創薬を含む) または情報科学以外を専攻してきた方は、なぜこれまでの専攻をさらに極めるのではなく分野替えをしたいのかを明確にしてください。また、経歴上何らかのブランクがある方はそのご説明もお願いします。
  2. データサイエンス領域と、(医科学を含む広い意味の) ライフサイエンス領域それぞれにおけるご自身の現状の知識や経験について教えて下さい。現状はこれらがなくても構いませんが、その場合は集中的な自己投資が必要なことはあらかじめご覚悟ください (当研究室では研究テーマに関わらず両者の高度な知識が入学後は必要になります)。全くの異分野の方向けに簡単にご案内しますと、私達の研究室は、高校の科目でいうと理科の中では最も生物学に近いです。医療画像を使ったAIを作るとか、患者さんへのアンケート調査とか、そういう高校生物の授業で出てこないようなことは私達の研究室では一切行っておりませんのでご留意ください。健康でも病気でも、分子・細胞・遺伝子・薬、このあたりがキーワードで、その数理科学・情報科学、あるいは近年では物理化学的なアプローチを取り入れながら研究をしております。
  3. ご自身の中長期的なについて語ってください。その夢を実現するための数々のステップを順序だて、情報の取捨選択を行ったエッセイということです。スタート地点は「東京科学大学大学院修士課程 (もしくは博士課程) 」の清水研に入学したところからです。また入学後5年間については現時点で理想とするキャリアパスも具体的に明記してください。例えば「20〇〇年に清水研の博士課程に入学。(中略)。20〇〇年、学振DC1採用。(中略)。20〇〇年、入学から4年で博士号取得、同時に地元の〇〇大でバイオインフォマティクス研究をしている〇〇研の助教に採用される」くらいの粒度を求めています。つまり、博士課程を希望する方はその先はアカデミア (国内/海外) か、〇〇業界の企業か、それとも医療専門職などか、などをお伺いしております。修士課程を希望する方は、2年たって修士をとったその先は企業に行きたいのか博士に進みたいのかそれとも別の道か、などをお伺いしております。どのようなキャリアプランでも素晴らしいと思いますが、自分の理想はどうお考えなのかという質問です。研修医時代のエッセイは読んでいただきましたか? そこにある自分への宣誓に近いです。清水自身も大学院面談前に提出を求められ「(当時27才だったので) 10年後の37才でPIとして独立します」というようなことを書いたら、ボス (中山敬一先生) に「10年後なんて遅すぎる、34才くらいにしましょう」と言われましたし、結果的に先生に言われた34才で研究室を持つようになりました。夢なんてどうせかなうんだから絶対大きい方がいい。一度しかない人生で何がしたいのかここで自分としっかり向き合い理想を書き出して、後戻りできないよう人 (清水) に宣言してしまい、それを自分の部屋に張り出して毎日見て無我夢中で精進する下積み期間にしてください。エッセイについて長さの制限はありません。
  4. こちらの基準をご覧になり、学術研究の訓練を開始するにあたって十分な基礎英語力 (修士と博士で基準が異なることに注意してください) があることをお書きください。当教室の面談時での基準は「この方と一緒に研究がしたいか」が主なものですが、清水は研究室主宰者として「この方を責任を持って数年間お預かりできるか」「この方は本学で研究のトレーニングをする前段階としての基礎学力があるか」の2点も見ています。もし英語力基準を超えるスコア等を持っているのであればPDF等でアピールしていただくと「この方は本学で研究のトレーニングをする前段階としての基礎学力があるか」の部分でいくらかポジティブに働きます。もし今の時点でこの基準に届かない場合でも、英語の試験を一切受けたことがないというのでも構いませんが、英語力を明示いただけた場合にはその分プラスになりますというお話です。
  5. 修士課程を希望する方は大学院1年目の最初の学会 (12月) までは特に集中的な自己投資が必要です。入学直後の4月〜12月までの期間にアルバイトや就活等のため平日に一定の休みがほしいという方はあらかじめお知らせください (入学後にはじめて申告するのは公平性の観点から認められません。なお土日にアルバイト等をすることは妨げませんので問い合わせの時点では申告不要です)。詳しくは修士課程向けのこちらのページ「お願い2」をご覧ください。また、医療従事者で、博士課程を希望する方こちらのページをお読みください。
  6. こちらのページ(パスワードはpassionです) をご覧になり、メンタル面で清水研でやっていけそうかをご判断いただき、そういった心配はないのであればその旨をお書きください (不幸なミスマッチを防ぐために、ラボの方針や考え方などに触れていただいてから面談にお越しいただきたいと思います)。
  7. こちらの記事をご一読いただき科学界の情勢をご理解いただいた上で、コンピューター解析に特化したいのか、それとも生命科学実験もしたいのか教えて下さい (どちらも歓迎です)。また、最初のプロジェクトは現在の研究ページに掲げているどれかに関連することになる可能性が高いです。これらのうちどのあたりに興味があるのか (あるいはどれでもいいのか) をお書きください。もし患者さんの診療データをメインに使う研究をしたいのであれば、こちらのページも事前にチェックしてください。これはどういうスタンスの研究に取り組みたいのか概要を把握するためにお尋ねしています。さらに、もしあれば力をつけた後に取り組んでみたい (現実的かはさておき) 夢の研究を教えて下さい (2年目以降には「マイプロジェクト」を並行して行うことを奨励しているので大学院時代に取り組めるかもしれません)。
  8. たくさんあって恐縮ですが、不幸なミスマッチを防ぐために次に示すいくつかの記事に目を通してください。清水の過去を振り返ったConnecting the dots私たちの挑戦生命医科学研究の将来・未来、清水研の教育ポリシー研究ポリシー研究者を目指す方のキャリアガイドの該当項目 (修士課程 or 博士課程)、戦略的大学院生活のすゝめ研究者に向く人向かない人短期でラボを離れた理由、および大学院生受け入れ必須条件とQ&Aを読んだ旨をお書きください。
  9. 面談に関して、原則として連絡をいただいてから1~2週間後を目処に面談できるようにしておりますが、都合の悪い日や時間帯があらかじめわかっていればご教示ください。面談は基本的に月〜金の10時〜19時 になりますが他の時間も応相談です。また、学内在籍者や医師など一部の方を除き研究室メンバー全員の前で30分弱ほどプレゼンをしていただくことになりますが、その課題として修士課程をご希望の方は「サイエンスセミナー」と「自己PR」のどちらを希望するのか明記してください (博士課程の方は「サイエンスセミナー」のみです)。詳しくは後述する「当日の流れ3」をご覧ください。さらに、これはオプションですがもし金曜日の午後に都合をつけられるのであれば私達の自慢の教育システムの1つであるpre-JC (1年生を対象にした2時間の双方向性論文勉強会) も合わせて体験していただけますが、もしご希望があれば合わせて教えて下さい。
  10. その他、面談時に特に詳しく知りたいことがもしあればお書きください。なお、ご相談いただくことが多い大学院生への経済支援についてはこちら、大学院入試に向けた先輩からのアドバイスの概要はこちらで説明しています。また、入学後に特別な気遣いをしてほしい方 (例として現在介護・妊娠・育児中といったライフイベントでの配慮や、何らかの病気・障害等がありバリアフリー・耳栓等の使用、トランスジェンダーでトイレ等の配慮が必要など) はこの時点でお申し出ください。清水研在籍期間の「予定」も含みます。ここで明記しておりますので、大学院受験後には交通事故など突発的なものでない限り特別な配慮は困難です (急に工事するとか難しいので)。

その他、自己PRにつながるもの (例として大学の授業を頑張って履修したのであれば成績証明書、学会発表の経験があるのであればそれが分かるもの etc)  は適宜ご自由に添付していただいて構いません。以上を網羅したPDFを添付したことを今一度ご確認の上、清水 (h_shimizu.dsc@tmd.ac.jp) までメールをお送りください。

大学院に関する面談および事前オンライン回答についてお願い

面談前日まで

当研究室ではあらかじめ受け入れ条件を明示しておりますので、それに明らかに合致しない方の場合には研究室見学はメールの時点でお断りさせていただきますが、そうではない場合にはお互いにさらによく知るためにぜひ面談にお越しください。その場合、メールをいただいてから早いうちに面談のご案内と同時にオンラインフォームへの回答のお願いをさせていただきます。面談時間はどうしても時間が限られますので、それに先立って、どのような価値観やお考えの方なのか等を含めこちらも多少なりとも把握させていただきたいと思っております。私のことはこのホームページにいろいろ書いていますが、同じように面談にお越しいただく方のことをいろいろ知った上で面談をさせていただきたいです。そのため、大変お手数ですが10分程度で終わるアンケート (質問に対して「当てはまる」「当てはまらない」など複数の選択肢の中から1つを選んでいただくタイプ) にご回答いただきますようお願いたします。

メールをいただいた後、まず一番最初にこのURLをメールで送付させていただきます。ご都合のよろしい時にご回答いただき、こちらからお送りするメールには秘書がccに入っていますので「全員に返信」を押して秘書をccに入れた状態で記入した旨を清水にお知らせください。その後に研究室訪問の日時を調整させていただきます (目安としてオンラインフォームにご回答いただいてから1週間~10日後くらい)。

また、私達の研究室や研究内容等を紹介したこちらの動画ページに入っていただき、65分の動画を事前にご覧いただきます。パスワードがかかっていますが、そのパスワードは面談のご案内メールに明記しております。

また、面談当日には

  • 自己紹介スライド (「当日の流れ1」で使用)
  • プレゼンスライド (「当日の流れ3」で使用) 、ただし学内在籍者や医師など一部の方は省略

2つが必要になります。すぐ下にこれらをご説明しますが、前日までにこれらを作成してメールで清水宛にお送りいただく必要があります

面談当日の流れ1: スタッフ面談

面談の流れですが、まず入学を検討されている方みなさんに高校在学中あるいは大学入学後〜現在の間の自己PR・自己紹介等をお願いしております。形式は自由で、パワポで作る方もいれば、大きな1枚もののポスターをつくってpdfでくださった方もいますし、自己紹介動画や自作のwebサイトを使った方もいました。スライド3枚でも30枚でも構いません (が、みなさんが受け入れ側になったときに学生さんの何が知りたいのかを想像してプレゼンを作って下さい。相手が知りたいことをメインに組み立てるのはプレゼンの基本です)。そういった資料を面談前日までに清水にメールで送ってください。当日はその資料を映写できるよう準備させていただきます。

もし可能なら、で結構ですが、スライドのどこかにご自身が写っている写真を入れていただけると助かります。私達の研究室には、年間で30名ほどの見学の方が来ていますので、写真が入っていないと後でどんな方だったか思い出しにくくなります (こちら側の都合ですみません)。また、どのような方なのかなるべく多く知って理解したいと思っています。例えばこれまでどんな人生を歩んできたのか、もし何らかの研究のご経験があればその概略やご自身の貢献部分、広い意味のライフサイエンスではない専攻だったのであればなぜ生命科学・医療の分野に変更するのか、これまで病院やその他の職場で働いてきたのであればなぜ今から基礎系の清水研で研究をしたいのか類似領域を研究している他の研究室ではなく清水研に見学に来た理由、今はどんなことに興味があるのか、今後どのようなキャリアパスを考えているのか。略歴を見るだけでは分からないことも含めて、ご自身のやり方で自己PRしてください。趣味の話をスライド何枚にもわたってする方もいますが、そういうのはコンパクトにまとめていただき、太字の項目に力点をおいていただけると幸いです。また、当日は用意いただいたスライド全てを詳細に説明していただく必要はございません。焦点をご自身で絞って自己紹介は長くても30分以内で終えてください (私もいろいろ途中でお聞きしますから、ざっくりスライド1枚=2~3分だとお考えください)

いただいた資料は当日面談予定の当研究室メンバー全員にあらかじめシェアさせていただきます。

この面談は清水およびスタッフ1-2名が同席させていただいていろいろお話させていただきます。

面談当日の流れ2: 清水面談 + 清水研ツアー

スタッフ1-2名が席を外した後に、事前にご覧いただいた動画についてご質問があればそれにお答えしますし、他にも少しいろいろなお話を清水と1:1で行います。その後は、簡単ですが当研究室内をご案内します。

面談当日の流れ3: メンバー全員との対話 (プレゼン)

以下の5つのいずれも満たさない方には、30分程度のプレゼン+質疑応答をお願いさせていただいております。

  •  学部・学院問わず東京科学大学在籍学生 (学内カリキュラムは把握できており、また学士からの一体型研究教育を提供するため)
  • 筆頭もしくは第2著者としての査読付き学術論文 (情報系の査読付き国際学会も可) 保持者 (出版物などからどのような学問に取り組んできたが拝読できるため)
  • 数学・物理・化学・生物・情報オリンピックメダリスト、Kaggle金銀メダリスト (科学に関する卓越した素養を持っていることが実績から分かるため)
  • 医学生〜研修医2年目 (全部必修科目である医学科の教育内容は全国ほぼ画一であり清水自身の経験とも合わせよくわかっているため)
  • Biomedical Data Science Club常連 (参加10回以上かつ発表1回以上かつ質問複数回、どのような科学的な見識をお持ちの方かBDSCの発表や質疑等を通じて知っているため)

いずれかが当てはまる方は次の「流れ4」に移ります。ここでは上記いずれも当てはまらない方にお願いしているメンバーとの対話 (プレゼン) について詳しくご紹介します。

私達の研究室は東京科学大学総合研究院に所属しており、取得できる学位は修士 (医科学) , 博士 (医学) が基本です。不幸なミスマッチの防止も兼ねてお互いに科学について語り合いたいと思います。日本ではかなり稀だと思いますが、米国の大学院やポスドク先探しではお互いに科学を語るのはごく普通のことです。私達の研究室の学生がどのような研究をしているのかはとても気になるでしょうから、まず最初に今の学生たちが自己紹介も兼ねて1人1分の持ち時間で研究内容をご紹介しますし、ご質問やコメントがあればぜひ討論をお願いいたします。

次に、今度は見学にいらっしゃる方のサイエンスも我々の研究室メンバーに見せていただきます。清水研でのプロ研究者を目指す専門トレーニングを開始する前段階としての科学的な学識を備えているのか、という観点から拝見させていただきます。

  • 博士課程を希望する方へ: 筆頭著者としての論文がある方はそれをご紹介ください。まだ筆頭論文がない方は (普通はないと思いますが)、代わりにご自身が好きなサイエンスを語っていただきたいと思います。その場合は直近3ヶ月にNature CommunicationsもしくはarXivに掲載された原著論文のうちご自身が最も面白いと思うものを1つ選び、その論文の背景や目的、主要な方法や主要な結果、考察等を10分以内で (英語の) スライドを使ってまとめ、それがあたかも自分の研究であるかのようにauthorの代わりに魅力的にその研究をプレゼンしてください。Nature Communicationsは物理・化学・生物学 (医学や農学等も含む) などいわゆる「理科」全般を扱っていますし、arXivは数学や情報学を主に扱っていますから、これで理系分野はほぼ網羅しています。いずれもオープンアクセスなので全国どこからでも読むことができるものです。これらの中から「推し」を我々に語ってください。スライドは英語ですが、発表は日本語英語どちらでもOKです。10分以内の発表の後、我々と20分のdiscussionになります。発表内容はもちろん、論文が扱うテーマの周辺領域に関する諮問や、メンバーとの質疑応答・discussion内容をベースに「プロ研究者を本気で目指す武者修業を行う前段階としての科学的な見識をお持ちか」を当研究室のPhDホルダー達と協議させていただきます。
  • 修士課程を希望する方へ: 「サイエンスセミナー」と「自己PR」の2つから1つをお選びください。 「サイエンスセミナー」は博士課程と全く同じ課題、同じ基準になります。「自己PR」はまだ学部生で科学的な学識はこれから身につけるが今のポテンシャルを見てくださいという方のためのものです。現在最も力を入れていること (卒業研究などでも他のことでも) の概略を5分で、そして長期的な研究の夢を10分以内で語ってください。必ずしも大学院時代の期間で終わるものである必要はありません。私達の研究室では (アカデミア/企業問わず) 本気で将来的に研究者・科学者を目指したいという方のみを受け入れていますから、国内/海外、アカデミア/民間、形は違えどずっと研究に携わっていきたいと理解しています。どのような研究をライフワークとしていきたいのか、それによりどのように学術や医療や産業に貢献したいのか、あるいはどのような未来を目指しているのか、内容はご自由で結構ですし、容易に実現は難しそうなものでも結構ですから、ご自身の長期的な夢を語ってください。学外所属の方でかつ研究経験や生命科学・数理情報科学での実績 (例としてデータサイエンスのコンテストで〇〇位、〜メダルなど) がまだない方が「自己PR」を希望した場合には、研究者としての最初のトレーニングをスタートするための土台が備わっているのかを確認するためにオンラインで無料で受けられる30分ほどの簡易的な質問 (内容は義務教育レベルの国語と数学に関するもの) を課す場合がございます。

面談当日の流れ4: 学内ツアー

セミナー後、学生2名が学内ツアーに案内させていただきます。この学生2名は、見学にいらっしゃる方のバックグランドに近いとか出身が同じとか、学年が近いとか、何らかの共通点がある人達です。ですからツアーはもちろんですが、大学院入試や学生生活など、いろいろなことをご遠慮なく聞いてください。ツアーはおよそ40分かかりますので、歩きやすい靴でお越しください。

ここまでで、およそ2時間半です。

面談当日の流れ5: pre-JC (希望者のみ)

金曜日に面談にお越しいただいていて、かつ事前にpre-JC参加のご希望をいただいていた場合には、学内ツアーの後、小休憩をはさんで2時間のpre-JC (1年生のための論文輪読会予習) にご参加いただきます。スタッフ1名と、直近で入学してきたばかりの1年生たちしかいない限定の回ですから遠慮なく質問できます。またpre-JC後には大学院1年生達と少しお話することもできます。 

面談で我々が重視している項目

最後に我々が面談で拝見させていただいている項目を列挙させていただきます

  • 「この方と一緒に研究がしたいか」: 清水、スタッフ、学生全員
  • 「この方は本学で研究のトレーニングを行う前段階としての基礎学力をお持ちか」(院試勉強をするので、面談時に院試突破レベルにあるかという意味ではありません):清水、スタッフ
  • 「この方を2年ないし4年、指導教員として責任を持ってお預かりできるか」:清水

よいご縁がありますことを心待ちにしております。

※自己紹介は非常に大切なスキルでして、研究者の最初の登竜門でもある学振特別研究員 (優秀な大学院生が国から月20万の給料をもらえる制度) の申請書にも自己紹介欄がありますし、卒業後にポスドクや大学教員ポストを獲得する時、大型の研究費を申請するときなどにも自己PRを含むプレゼン選考があります。ぜひその練習にしてください。

※ 留学生の方はご希望であれば英語による面談を行います。その際には通常の面談に加えて、日本語による意思疎通がどの程度できるかも合わせて確認させていただきます。面談時は日本語がそれほど得意でなくても英語がしっかりしていれば構いませんが、大学院生向けの勉強会は日本語で行われていますので、入学までに日本語検定N1レベルに到達できていないと学問以前に言葉の点で大きな苦労をすると思います。

面談後日

面談にお越しいただき、いろいろな選択肢を検討した上で、当分野を第1志望として出願したいという方は後日メールでお知らせください (本命は他大学で、当教室は第2志望以下だけど滑り止めで出願したいというのは受付できません。本気で私達のチームに加わりたい方に席をお譲りください)。また、面談後に英語をたくさん勉強してTOEFL等の公開テストを受けてスコアが上昇したのであればそれを見せていただけると幸いです。「この方は本学で研究のトレーニングをする前段階としての基礎学力があるか」の点でプラスになります。今は英語の例を出しましたが学会発表したとか他のことも同じです。面談後に何か進展があったら教えてください。

もちろん面談にお越しいただいた方にはなるべく「出願許可」をしたいと思っていますが、(失礼ながら) 本学の大学院入試には合格できそうにないとか、清水研では責任を持ってお預かりできない (=清水研の研究教育環境ではその方をプロ研究者にしてあげられない) と思われる方には「出願許可」はできません。出願・準備・院試には少なくないエフォートが必要ですし、ご本人のことを考えて私達は泣く泣くお断りする場合があります。院試の点以外にも、例えば興味の方向性が当教室の方向性と大きくずれているとか、いろいろな理由でお断りする可能性もあるでしょう。ですので、日程に余裕を持った早めの意思決定をオススメします

本学においては希望する研究室の分野長 (清水) からの「出願許可」が院試の出願に必要になります。出願許可をメールでもらったら、そのメールはきちんと保存しておいてください。願書を提出後、出願許可を得ているのか証拠を出してほしいと事務から言われる可能性があります。

なお、出願完了したら書留の控えの写真やPDFとともに清水宛に出願完了のメールをしてください。

修士課程の試験は8月上旬ですが、もしお時間があれば試験後には少し当研究室にお越しいただき先輩学生も交えてお話をしたいと思います。博士課程の試験は9月下旬ですが、こちらも同様です。参加できなくても大丈夫です。

10月下旬、あるいは11月上旬に大学院試験合格者の方々と当研究室の全員がオンラインではじめての顔合わせを行います。そしてその後からオンラインでアクセスできる予習用教材を提供し、また11~1月にかけてオンラインで全5回のデータサイエンスの入門レベルの勉強会を行います。

公式には社会人と同じで新年度4月1日 (土日の場合は一番早い月曜日) から清水研での生活がスタートしますので、引っ越しが必要な方はそれまでにお願いします (実際には4/1よりも早く来る方が多いです)。今の研究や仕事などを清水研に来てからも継続することは難しいので、プロジェクトの引き継ぎ等が必要でしたら計画的にお願いいたします。