このページでは、東京科学大学 (旧・東京医科歯科大学 修士・博士) の大学院入試に見事合格をした先輩方からいただいた清水研を志望している方へ向けた合格体験記をシェアしています。ここに書いてあるのはあくまで公開できる範囲であり、実際には見学にいらっしゃる際にもっといろいろなアドバイス等がもらえます。
博士課程 大学院入試合格 (東京大学大学院薬学系研究科 修士2年)
私は修士1年の夏頃、当時研究でVariational AutoEncoder (VAE) について調べていた時に清水先生の出版された本「Pythonで実践 生命科学データの機械学習」を購入した際に清水研究室を知りました。ホームページを読んでいく中で、ラボの方向性や教育環境、熱意溢れるメンバーに魅力を感じ、研究室を訪問させて頂き、大学院入試を受けて合格しました。
博士課程の大学院入試に関して、科目は順に小論文、英語試験のTOEFL ITP (リスニング、文法、リーディングで構成される)、面接の3科目です。インターネット等の情報から、英語の結果が合否を分けそうだと感じたので、英語を重点的に対策しました。まず、入試の英語の対策に関して、対策を開始した時期、対策を開始したときの自分の英語の実力、何を意識してどのような勉強を行ったか、本番の試験時の英語を解いている時の感想について順に以下に書いていきます。
対策開始時期
対策を開始した時期は5月初めから入試日 (9/24) までの5か月程です。大学院での研究を最優先にして、英語勉強はスキマ時間で行っていたので、早めに対策することにしました。最初の1か月は単語と文法を中心に、その後2か月は、単語の暗記、文法の演習は続けつつ、リーディングの対策を行い、最後の2か月でリスニングを集中的に対策しました。このような対策をした理由は、全ての基礎となる単語・文法を早めに完成させ、得点源になるリーディングに繋げたかったからです。また、リスニング対策を最後2か月に行っているのは、自分の経験上、英語耳を作るのには1か月以上必要で、数日英語を聞かないとせっかく作った英語耳が元に戻ってしまうため、モチベーションの維持などの理由から、最初より最後の2か月で頑張ったほうがいいと思ったからです。
対策開始時の英語の実力
まず、英語試験の対策を語るにあたって、私の当時の英語の実力に関して紹介します。
私は英語がかなり苦手であり、実力も「東大生の平均より低い」です。しかし、一般的には「英語ができる」に入るのかもしれません。客観的な指標を示すと、対策開始時はTOEFL iBT70点、英検準1級、TOEIC700点程度の実力だと思います (英検2級は中学3年時に取っており、そこからの英語力向上を考慮)。 また、センター試験 (今の共通試験) の点数ではリーディング192/200, リスニング35?/50程度の実力でした。リーディングはそこそこ、リスニングは苦手な典型的な純ジャパだと思います。大学に入ってから大学院まで必要最低限しか英語に触れていませんでした (英語授業や論文読むくらい)。
ただ、ある程度の基礎力はあった上で対策を開始しているので、そこの部分を考慮に入れて以下の文章を参考にして頂ければと思います。
英語の対策で意識したこと、勉強法について
対策開始時にTOEFL ITPで得点源にする科目を決めました。私の場合は、「文法」と「リーディング」でした。戦略としては、文法で正答率9割、リーディングで8割、リスニングで最低6割程度に耐えることを考えて高めに目標を設定しました。(点数としては590~/677くらいのイメージ)
まず、単語と文法を対策しました。基本は参考書ベースです。参考書に関しては、私の経験から一冊を完璧にした方がいいと考えているので、単語、文法、リーディング、リスニングで各項目一冊ずつしか使用していません。
単語は旺文社の「TOEFLテスト英単語3800」を使いました。この参考書のRANK3までを9割5分くらいは単語を見てその単語の意味やイメージが思い浮かぶようになるまで繰り返し覚えました。覚えられない単語は、単なるインプットとして覚えるのではなく、自分が日常会話やディスカッションでこの単語を使うならどう表現するかをイメージして文章を声に出してみるといいかもしれません。
文法については、「TOEFL ITPテスト文法問題攻略」を使いましたが、これに関しては、参考書の問題が一部難しく、本番の問題と難易度が違い過ぎて混乱したので、他の多くの方がオススメしている語研の「全問正解するTOEFL ITP TEST 文法問題580問」の方が良いのではないかと思います。文法問題については、割と問題になりやすい「パターン」があるので、王道パターンを押さえていくだけで7割以上は行けると思います。文法は得点的にもかなりお得な項目なので、早めに対策して得点源にするべきところだと思います (逆に言えば落とせません)。
リーディングに関しては、「TOEFL ITPテスト リーディング問題攻略」を使用しました。内容がアカデミックなので、私としてはかなり理解しやすかったですが、一般的にはとても読みにくい、何言っているのかわからない文章だと思います。植物や動物の名前などの難しい専門単語も出てくるので、そこに惑わされず、いかに「1段落で言いたいことは何か」をキャッチする訓練が必要だと思います。私は、最初のステップとして、リーディングの1段落を、時間を測らずに読んで意味を理解する訓練を行いました。TOEFLの文章は意味が分かれば「へぇー、そうなんだ、おもしろー」という文章ばかりなので、まずは英語で読む楽しさから入って徐々に全文読むようにステップアップしていきました。とりあえず試験問題としてリーディングの文章を読むのではなく、読み物として読んでいくのはかなりおすすめです。全文読めるようになったら、時間を測ります。全文読むのに今はこのくらい時間かかるのか、次はもう少し早く読んでみようと考えながら試験対策を進めていくといいと思います。
リスニングに関して、「TOEFL ITPテスト リスニング完全対策」を使用しました。リスニングは苦手意識があったので、とりあえず英語に耳を慣らすため、TEDトークやTED-EdなどのYouTubeで聞けるような英語の学習教材も利用しました。リスニング対策をする上で、一番意識したのは、「毎日継続して英語を聞くこと」です。研究で忙しくても、実験の待ち時間でTEDを聞くなど、工夫して「英語を聞かない日は無い」ようにしました。リスニング問題はPart A, B, Cと分かれており、Aが会話などの短い文章、B, Cが長い文章に複数の問題という形になっており、Aをしっかり正解していく事が大切だと思うので、まずはAをしっかり対策して、徐々に長文に耳を慣らしていくやり方が良いと思います。
本番の感想
しっかり英語試験の対策をした後はメンタルと体調の勝負なので、前日は早く寝る、自分のやってきたことに自信を持つなどして落ち着いて試験に臨むべきだと思います。
まずリスニングから始まるのですが、リスニングの音声が思ったより早くて最初少し焦りましたが、なんとか落ち着いて集中することができました。ある程度早い音声で耳を慣らしておくことも必要だと思います。文法問題は、不安な問題には印を付けつつ、何度も見直しました。リーディングについては、普段の練習では余裕でも、本番では時間が少しきつかったように感じたので、普段の練習から時間制限を少しタイトに設定してもいいかもしれません。
次に小論文に関して少し書きます。過去問題を大学に問い合わせることで入手できるので、まず初めに過去問題を入手し、どのような内容が聞かれているのか傾向を掴みました。次にX (旧Twitter) を活用しました。Bloombergやサイエンスのニュースを発信してくれているアカウントをフォローし、ここ1年の医療、AI、新しいテクノロジーに関連するポストや記事を読みました。このようにSNSを適宜活用しながら情報を入れていく事で、小論文を対策できると思います。実際、試験で出た問題は、Xの記事で話題になっていた医療技術が焦点となっており、その医療技術に関連する情報や知識を本番の解答に盛り込むことができたので「Xを見る」のはかなり有効な対策なのではないかと思っています。
面接に関しては、インターネットに多くの情報があるので、基本それらを参考にすることで乗り切れると思います。声を大きく話す、長々と話さず手短に話す、姿勢よくなど基本的なところを意識するのが大切だと思います。また、自分の経歴について見つめ直して、「自分とはどんな人物なのか」「自分の事を何も知らない面接官が自分を見て何を質問するだろうか」など客観的に「自分」について考えることが対策になると思います。
最後になりますが、周りの同期が就職していく中で修士、博士課程に進むことは大きな決断であり、様々な不安があると思います。試験が近づくにつれてその不安はどんどん大きくなってくると思います。不安を「消す」のは無理なので、試験対策をコツコツと行い、大きくなる不安を吹き飛ばせるくらい大きく育てた自信をつけて試験に臨んでください。「コツコツが勝つコツ」です。大学院入試に臨まれる皆様を応援しています。頑張ってください!
博士課程 大学院入試合格 (国立国際医療研究センター病院 2年次研修医)
私は医学部を卒業後、初期臨床研修医として働いていました。学生時代には少しだけ医療AIの開発に携わった経験がありましたが、その研究は途中で途絶えてしまっていました。そのような心残りを抱えつつも、日々の臨床業務にはやりがいを感じ、熱心に取り組んでいました。
そんな中、清水研と出会ったのは研修2年目の5月のことです。インターネットで清水研のホームページを見つけ、その研究内容や運営方針について知りました。情報量の多さに驚きながらも、夢中で読み進め、その日のうちに見学を応募しました。
実際に見学に伺い、清水先生や研究室の皆さんとお話しする中で、かつて抱いていた志が再び胸に湧き上がるのを感じました。そして、後悔のない人生を歩むために、自分の力でヘルスケアの進歩に挑戦する道を選び、清水研への参加を決断しました。
本稿では、博士課程の出願から無事合格をいただくまでの過程を時系列で記載します。参考になれば幸いです。
出願
7月末が出願締切であり、7月上旬から書類を集め始めました。詳細は大学HPを参照していただければと思いますが、他大学から受験する場合は出身大学の卒業証明書または卒業見込証明書、および成績証明書が必要となります。自分の母校を含め、発行までに数日かかることもあるかと思いますので、書類の準備は少し早めに始めておく必要があることに注意してください。
受験準備
私の院試は9月末でした。院試対策は出願直後の8月上旬から本格的に始めました。博士課程の受験科目は英語(TOEFL-ITP)、小論文、面接の三つであり、試験1週間前まではTOEFL-ITPの対策に専念していました。
TOEFL-ITP
TOEFL-ITPはペーパーテストのTOEFL試験で、リスニング、文法、リーディングの三科目から構成されます。問題数は順に50、40、50の計140問であり、各単元の正答数に応じてスコアリングがされます。
対策を始めたときは、リスニング37/50、文法35/40、リーディング45/50程度でしたが、本番ではリスニング45/50、文法39/40、リーディング49/50程度まで良くなったと記憶しています(実際の合格ラインはわかりませんが、これほど点数を取る必要は全くないと思います)。一つの例として、どのような勉強をしてこの結果になったのかを記録しておきます。
使用した教材
- 英検1級 パス単
かなり単語が抜けていたので、語彙力強化用に一冊使用しました。院試後に英検1級も受験しておこうと思ったため本書を選択。徹底的に覚え込む一冊があれば、この本でなくてもよいと思います。基本的に2か月間、毎日欠かさず40単語くらい暗記し、余裕が出てきたら例文を日常会話で使う練習などをしていました。
- 旺文社 TOEFL ITP文法問題攻略
- 語研 全問正解するTOEFL ITP TEST文法問題580問
文法問題はとにかく問題を解き続けて、間違えるところをパターン化してまとめました。2日に1回、一セクションずつくらいのイメージです。元のレベルにもよりますが、傾向と対策をひたすら繰り返すことで、比較的短期間で得点を最大化できる分野かと思います。
- 旺文社 TOEFL ITPリスニング問題攻略
- 語研 TOEFL ITP TESTリスニング完全攻略
- Prime Video(Amazon Prime)
リスニングが最も苦戦する単元かと思います。私はしんどい勉強は続けられないので、やる気がある日は教材の問題をテスト形式で解き、やる気がいまいちな時は洋画を見ることで、毎日欠かさず30分くらいは英語を聞く時間を作るようにしていました。
- 旺文社 TOEFL ITPリーディング問題攻略
リーディングは出題傾向がわかれば、あまり演習量は必要ないと考えました。3日くらいに分けて短期集中で、小問のタイプごとにどのように答えを導き出せばよいのかを確認し、自分の中で試験中のルーティーンを確立できた段階で、それ以上の対策はしませんでした。
- 公式のTOEFL ITPテスト問題集
直前1週間で実際のテスト形式で解きました。問題用紙が本番のものと同じレイアウトで作成されているので、直前に取り組むのに最も良い教材だと思います。
小論文
英語以外の分野についても簡単に記載しておきます。小論文についてはこれまであまり書いたことがなく、正直何をすればよいかわからない状態でした。Amazonで見つけた「小論文の書き方講座」みたいな本を一冊パラパラ読んでみましたが、あまり意味はなかったように思います。
本番で出題された問題については、大学にメールをすれば過去問をもらえるので、そちらを参考にしてください。形式は特に字数指定などなく、解答用紙にテーマについての自分の意見を書いていくという方式です。正直、良い解答が書けたとはお世辞にも言えない出来でしたが、結果から見るに大きく失敗はしなかったということのようです。あまり変なことを言わないようにして、読みやすい論理的な文章を心がければ大丈夫なのではないでしょうか。
面接
面接は一対三という形式でした。志望理由や自分の将来像など、よくある質問にいくつか答えて終わりました。かなり抽象的な答えになってしまいましたが、しっかりと今の自分が考えていることを話せれば大丈夫なのではないかと思います。
以上で院試の合格体験記を終了します。この体験記が少しでも皆様の受験の役に立つことができるよう祈っています。そして、皆様と共に研究ができることを楽しみにしています。頑張ってください。
博士課程 大学院入試合格 (北海道大学薬学部6年)
私は医療やライフサイエンス領域におけるデータサイエンスに興味を持ち、研究室を探していたところ、清水研のHPに出会いました。豊富な情報量と一からでも勉強ができる教育体制や研究体制が整っていると思い、お世話になりたいと感じました。4月に研究室訪問をさせていただき、出願希望の旨を連絡し、試験を受け、無事合格することができました。
過去の入試データが大学から公表されていますが、結構な数の受験者が落ちているようでしたので、しっかり勉強をする必要があると感じました。小論文とTOEFL-ITPと面接が入試科目ですが、ネットなどの情報からTOEFL-ITPが大事だと思い、重点的に勉強しました。特に博士課程を目指されている方は今行っている研究が業績となって後の色々な申請に有利に働くと思いますので本業をおろそかにすることなく、すきま時間などを有効活用して勉強する必要があると思います。
TOEFL-ITPはListening ComprehensionとStructure and Written ExpressionとReading Comprehensionの3つのセクションがあります。このうち、Structure and Written Expressionは大学入試の際、NEXT STAGEやスクランブル英文法などの文法問題集を頑張った方にはご褒美セッションであり、高得点が望めるため、ここでしっかりとスコアを取っておく必要があると思います。私は、全問正解するTOEFL ITP TEST文法問題580問(語研)で学習した結果、落として2, 3問のレベルまで到達することができました。Listening ComprehensionとReading Comprehensionについては、TOEFL特有の会話表現や学術単語などが文中に含まれますので単語帳などを使ってしっかりと覚える必要があると思います。また、受験1ヶ月前ほどからは公式問題集を何回も解くことで試験全体になれることも必要だと思います。また、私は6月に現在所属する大学でTOEFL-ITPを受験しました。受験の機会がTOEICと比べて少ないかもしれませんが、チャンスがあれば受けてみるといいかもしれません。院試本番では6月に受けたときよりスコアを50点ほどあげることができました。
小論文に関しては、大学に対してメールを送ることで過去3年分の入試問題を請求することができます。それを確認したところ、毎年時事に関することが出題されている傾向がありましたので予想される内容に関しては事前に内容を考えていました。その結果、本番では見事的中しました。そういった対策は有用かもしれません。
面接に関しては聞かれそうなこと(志望動機など)を考えておき、あとは今の自分を面接官に伝えることができれば、問題はないのではないかと思います。
清水研への研究室見学の際には研究室のメンバーの方と話をする機会があり、不安なことやさらに詳しいことを聞くことができると思います。不安に感じることがあれば是非相談してみてください。是非、頑張ってください!
修士課程 大学院入試合格 (早稲田大学理工学部4年)
そのような中,
私が合格できたのは,
院試の勉強においては,
個人的には,院試の勉強と学部の生活(研究や勉強)
清水研は配布して下さる事前勉強用の教材が非常に充実しているの
修士課程 大学院入試合格 (東京理科大学薬学部4年)
なぜ清水研究室に見学へ行ったか、そしてなぜ出願を決めたのか
現代ではAIやChat GPTなどが注目を集めており、私は情報学をベースに人の生命に関連する研究を行いたいと考えていました。そういった思いから、バイオインフォマティクスという学問に出会い、その研究を行っている研究室を探していました。その過程で、清水研究室に出会い、学部3年の9月ごろに見学に伺いました。清水先生からは研究設備や研究内容、そして教育方針について熱心に説明いただき、その情熱に触れたことで、自身の成長にとって清水研究室が最適であると感じ、出願を決意しました。
大学院入試への勉強法
大学院入試への具体的な勉強方法は、英語の勉強方法と専門科目の勉強方法に分けて書きたいと思います。
まず英語(TOEFL ITP)の具体的な勉強方法です。私は、単語学習・リーディング学習、リスニング学習・文法学習に分けて勉強しました。
- 単語学習
旺文社の「TOEFLテスト英単語3800 4訂版」を用いて、CDを使って発音を聞きながら、単語だけでなく例文でも覚えるように学習しました。またRANK2までは完璧にマスターし、時間のある限りRANK3まで学習しました。また、この本の付録についている分野別英単語リストは、長文に出ると思われるテーマごとで英単語リストが分けられており、背景知識をあまりもっていなくて苦手であると思うテーマを重点的に読みました。
- リーディング学習
旺文社の「TOEFL ITPテストリーディング問題攻略」という教材を使いました。この教材のCHAPTER1では設問の出題パターンごとの解き方とポイントが書かれているため、このCHAPTERを通じて出題パターンに慣れることを意識して学習しました。また各例題を解いた後、長文の構文分析をし、構文を把握してから複数回音読を行いました。さらにCHAPTER2では3回分の模試が収録されているため、実際に時間を計って緊張感をもって解く練習をしました。
- リスニング学習
語研の「TOEFL ITP TESTリスニング完全攻略」という教材を使いました。この教材は練習問題が310問と豊富に収録されており、これらの問題を解き、解説を読んで音読やシャドーイングをし、この教材を2周程度すると十分リスニングの力をつけることができると思います。また、TOEFL ITPのリスニングは特にPART Cが難しいため、入試まで時間があまりない人は比較的簡単なPART Aの問題をたくさん解いて徹対策し、残りの時間をPART Bの対策に充てると効率的に点数アップを望めると思います。
- 文法学習
語研の「全問正解するTOEFL ITP TEST文法問題580問」という教材を使いました。TOEFL ITPの文法問題はStructureと呼ばれる4択から選ぶ通常の文法問題とWritten Expressionと呼ばれる誤文訂正問題から構成されています。通常の文法問題は標準的な難易度ですが誤文訂正問題は難しいため、誤文訂正の問題の対策に多くの時間を使った方がよいと思います。また、通常の文法問題をいかに早く解き、全問正解し、誤文訂正問題に時間を回せるかが文法の高得点を取るための鍵だと思うので、普段の練習から時間を計ってタイムマネジメントを意識したほうが良いと思います。
最後に、リスニング・リーディング・文法の中で最も効率的に得点アップしやすいのは文法であると思うので、英語の勉強はまずは文法から始めることをおすすめします。
次に、専門科目の具体的な勉強方法です。私は生物を選択したため、生物の勉強方法を書きたいと思います。
私はまず南江堂の「Essential細胞生物学」という教科書を用いて勉強を行いました。1週目は生物学の大枠をつかむためにざっと読みこみました。2周目では重要なポイントをノートにまとめることや、図をよく見て内容を理解することを意識して学習を行いました。3週目は過去問や問題集を解きながら読み、知識の穴を埋めることを意識し学習を行いました。
また、私はニュートンプレスの「Molecular Biology of THE CELL 細胞の分子生物学」も用いて学習を行いました。この教科書はEssential細胞生物学と姉妹本であり、Essential細胞生物学に漠然と書かれていた内容を掘り下げ、もっと詳しく知りたい内容に限定し学習を行いました(この本は非常に分厚く内容も濃いため時間のない方は読破することはおすすめしません)。
専門科目はインプットに時間をかけることも大事ですが、知識がついてきたらアウトプットに時間を割くことも大事です。私は医科歯科の過去問や他大学の大学院試の過去問を用いてアウトプットを行いました。アウトプットを行うことで分野ごとの知識を有機的につなげることができ、体系的な理解につながると思います。
専門科目は過去問を見ることである程度の出題傾向が分かると思いますが、あまりあてにせず特定の単元に固執せず、どの単元が出てもいいように幅広く学習を進めることをおすすめします。
後輩へのメッセージ
大学院入試は大学受験と異なり受験に関する情報が少なく、また模試がないため受験生内での自分の立ち位置や合格確率がわからないため自分が合格できるのかどうか不安でいっぱいだと思います。でもあきらめずに自分を信じて頑張り続けることが大事だと思います。特に出題傾向がつかめない医科歯科の試験ではどんな問題が出ても大丈夫なぐらいの対応力が身につく位に勉強をして、試験に臨んでほしいと思います。頑張ってください。応援しています。
修士課程 大学院入試合格 (茨城大学農学部4年)
私がAIシステム医科学分野へ見学に訪れた理由は、バイオインフォマティクスを用いた研究に興味があったのですが、在籍している大学にバイオインフォマティクスを扱った研究室がなかったためです。研究室を探している際に清水先生のwebサイトを見つけ、ドライとウェットの両方の側面から研究ができると知り、ぜひ見学してみたいと思いました。そして、大学3年の終了間近頃に面談の機会を設けていただきました。
出願を決めたのは5月初旬でした。大学院進学を検討している方を対象にしたミニセミナーに参加させていただいたことで、研究室に在籍する先輩方やスタッフの先生方のお話を聞き、研究室の雰囲気を感じることができました。その結果、自分のやりたい研究を実現するには清水先生のもとでなら可能であると確信しました。また、かねてから興味を抱いていた創薬研究ができることが、出願を決断する大きな要因となりました。
次に、入試に向けた対策です。筆記試験は、『英語1、英語2、生物、化学、工学、臨床検査学』の中から1科目選択する形式だったので、本番では『英語1、英語2、生物』の中から選択しようと考えました。まずは、過去問を中心に学習を進めました。英語では興味のある分野(特に、現在の所属研究室関連や生命科学分野)に関する論文を読み、生物では大学の講義で使用した教科書をもとに学習しました。
個人的に英語に不安を感じていたため、TOEFL ITP対策に力を入れました。過去に一度TOEFL ITPを受験したことがあり、その時の経験からリスニングと文法と単語に焦点を当てた学習を行いました。文法問題は得点源になりやすい傾向があるので要点を押さえた参考書を用いて対策を行いました。また、入試の約3週間前から本番さながらの模試形式の問題集を使用し、時間を意識して取り組みました。具体的には、以下の4冊を中心に学習を進めていました。
- 『全問正解するTOEFL ITP TEST文法問題対策(語研)』
- 『TOEFL ITP TESTリスニング完全対策(語研)』
- 『TOEFLテスト英単語3800(旺文社)』
- 『完全攻略!TOEFL ITPテスト模試4回分(アルク)』
大学院進学に向けて心配事や不安があるかと思います。私は、研究室訪問の際に先生に相談させていただくことで、前向きに頑張ることができました。皆さんも、不安なことなどは相談してみてください。先輩方や先生方は親身にお話を聞いてくださると思います。自分の興味を大切に目標に向かって頑張ってください。応援しています!