学生のみなさん、オンライン勉強会に参加しませんか?

バイオメディカル領域のデータサイエンス (バイオインフォマティクス、医療/メディカルAIや数理生物学・システム生物学・生物医療統計など) を学びたいという意欲的な学部生さん・修士課程の学生さんを主な対象 (ただし初参加時に学生としての最終学年の方は除く) にしたオンライン勉強会を立ち上げました (博士課程の学生さんにはダブルメンター制度を用意していますし、個人・法人様がサポーターとして最新のバイオメディカルデータサイエンスを学んでいただくこともできます)。現在の専攻も所属大学も問わないので、そのような垣根を超えて一緒に勉強しましょう。

広い意味のデータサイエンスへの期待から、書店にもネット上にもさまざまなデータサイエンスの情報があふれるようになりましたが、広義のバイオ系 (生命科学・医歯薬学など) ではどのようなことが行われているのかを学べるリソースは、(私たちの本である)「実験医学別冊 Pythonで実践 生命科学データの機械学習」を除いてほぼないように感じています。そこで国立東京医科歯科大学・AIシステム医科学分野の勉強会、Biomedical Data Science Club(BDSC) では、CNS (Cell, Nature, Science) はじめ一流雑誌に掲載されたばかりの新しい論文を題材にしてどのような研究が最先端では行われていて、そこにデータサイエンスがどのように絡んでいるのか、データサイエンスを勉強するとどのようなことができるのか、を一緒に勉強します。

みなさんがあと数年して研究の世界に入ったら、数理や情報も含む難解な論文を基本的には自分で読み自分の研究に活かさなければなりません。一応、研究室によっては論文輪読会のようなものがあるところもあるでしょうが、例えば30分だけだったり、例えば特定のテーマ限定だったりするところが大半かと思います。まだ学生で (医療従事者や研究員と比べ) 比較的自分で時間を取りやすい今だからこそ、そしてはっきりとした専門性がまだない今だからこそ、さらに頭の柔らかい今だからこそ、いろいろな領域のトップジャーナル論文に触れていただいて、自分ひとりよがりではなくみんなはどう考えるのかに触れていただいて、BDSC卒業後にそれぞれの専門領域での活動にさなる深みを足したり、必要に応じて異分野の技術を取り入れる心理的・技術的ハードルを下げるために、BDSCではあえて広範な領域のバイオメディカルデータサイエンス論文に触れていただきます。

具体的には、参加学生の中から持ち回り (担当はおよそ年に1回程度です) で決まるその会の担当者が論文を選定し事前に勉強会のslackでメンバーに周知します。メンバーはその論文を読んだ上で勉強会に参加し、そこで担当者から最初20-30分ほどの論文紹介プレゼン (研究の背景・方法・主な結果の解説) をしてもらった後、30分ほどフリー討論としてさまざまなことを質問したり答えられる人が答えたり補足したりします。1時間の勉強会が終わった後、担当者はプレゼンで使ったスライドをslackでみんなに共有します。この勉強会で一番勉強できるのは、論文の担当者自身です。論文を読み込み、自分が知らないことをしっかり調べ、資料にまとめ、自分の言葉で人に説明するという経験をすることで、単に読むだけでは得られない深い理解が可能になります。

例えばNatureブランドの医学系学術誌の最高峰であるNature Medicine誌に掲載された、急性骨髄性白血病 (AML) の患者データ等の解析から新規治療薬を見つけその実験検証まで行ったという論文をみんなで読んだときの担当学生のスライドの一部を右に共有しています (クリックでスライドショー開始、escキーで終了)。

担当学生さんがこのスライドを使って30分ほど説明し、次の30分間で学生同士による質疑応答 & フリー討論 (+その後20分間私が補足解説) を行いました。

自分ひとりで難解な論文を読むのは大変ですし定期的に勉強するのも強い意志が必要ですが、この勉強会は一種のゆるいサークル感覚で他大学に所属する興味も年も近いメンバーと交流しながらバイオメディカルデータサイエンスを勉強することができます。slackには勉強会の資料だけでなく他にもさまざまな資料が流れてきますし、もちろんそういうのをシェアしてくれるのはとてもwelcomeです。次世代の医療や生命科学研究を担う若い世代のメンバーみんながwin-winでデータサイエンスを武器にしていけたらと思っています

また、データサイエンスが関わっていれば論文は問わないので、勉強する対象はオミクス解析だったり、機械学習だったり、システム生物学だったり、数理生物学だったり、生物物理シュミレーションだったり、イメージングだったり、疫学研究だったりします。「耳学問」という言葉もありますが、多様な大学&バックグランドの方が集まって勉強するというのは、自分だけではなかなか難しい幅広い領域に触れることができるという大きなメリットもあります。

実際、数学オリンピック出場者、生物オリンピック出場者、iGEM (合成生物学の世界大会)出場者、Kaggle (データサイエンスの世界コンペティション) のExpert以上の称号保持者複数名、筆頭著者としてすでに実験系の生命科学・医学論文をpublishした学部生が複数名、何かの研究を進行中の学部生が20名程度など、日本の (世界の?) トップの非常にハイレベルな学生も数多く在籍しているのできっと大いに刺激を受けるでしょう。もちろんこれから勉強したいという学生さんも大歓迎で、大学合格発表後すぐ、まだ高校生のうちから参加したメンバーも複数います。

Biomedical Data Science Club (BDSC) の卒業生の方々から、これから参加しようか検討中の学生さんに向けた「未来の後輩」へのメッセージもいただいております。

BDSCに参加したときはデータサイエンスの分野にはまだ足を踏み入れたばかりで、医療とデータサイエンスの融合に興味を持っていました。このような背景を持つ私にとって、独学で学ぶのは厳しいと感じていました。そんな時にこの勉強会を見つけ、まさに必要としていた橋渡しとなりました。
 新しい分野の文献に初めて触れるときは、理解するのが難しいです。私も参加したばかりのころはいつも感じていました。そこで、発表を聞いた後に文献を再度読み返すことをおすすめします。発表者の方々が提供してくれる充実した資料を利用しながら、読み直すことで理解が深まります。自分が理解できたと思っていても、もう一度読むことで新たな発見があるかもしれません。
 最後に、初めて参加する方は勉強会のレベルや文献の難解さに圧倒されてしまうかもしれません。それでも根気強く継続して参加しましょう!きっとデータサイエンスやバイオインフォマティクス関連の知識を深めることができ、周りの同級生と差がつきますよ!!

鈴岡 拓也さん
東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 卒
BDSC在籍期間: 2022.6~2024.3

医学に限らずとも、生命科学分野のほぼ全ての領域で、データサイエンス・バイオインフォマティクスは欠かせないものになっています。これはWetな実験(細胞や大腸菌、酵素を実際に扱う実験)しかやっていない学生も痛感していることかと思います。私自身、Wet実験しかやってこなかった大学院生であり、研究室としてもWet主体であったことから、バイオインフォマティクスの勉強をどうやって行うか悩んでいました。そんなときに見つけたのがBDSCです。ここでは様々なバックグラウンドの学生が集まってバイオインフォマティクスを勉強しています。メンバーは必ずしも医学、あるいはデータサイエンスに長けた学生ばかりではありません。だからこそ、農学でWetな実験しかやっていなかった私でも、非常に勉強になりました。毎回の論文紹介だけでなく、清水先生が開講してくださる入門編の勉強会もあり、データサイエンスの初歩を、エキスパートから教えてもらう講義もあります。
BDSCの特徴は、何といっても学生の質の高さだと感じます。学年やバックグラウンドは違えど、皆が非常に高い意識を持ち、プレゼン、ディスカッションともにハイレベルなゼミが展開されています。一般にゼミと言うと、所属のラボのものしか知らない学生も多いかと思いますが、ここでは様々な研究室の学生のゼミを聞くことができます。そのあまりのハイレベルさ、わかりやすさに入会当初は衝撃を受けました。このような高い基準を、早い段階で知れたことは、今後の研究生活に大きな影響を及ぼすと確信しています。

八島 侑輝さん
東京大学大学院農学生命科学研究科 卒
BDSC在籍期間: 2023.1~2024.3

このページを見ている皆さんは、おそらく生命科学・医学とデータサイエンスの融合領域を学びたいという方だと思います。そのような先進的な領域を、日本屈指の環境の中で学ぶことができる場がBDSCです。BDSCでは、インプットとアウトプットの両面で、大いなる成長をすることができます。私自身の実感として、1時間とは思えないほどの濃密な発表と議論、その後の清水先生の解説は、独学では決して得られない学びをインプットすることができました。そして、発表を通じてアウトプットすることで、知識と咀嚼力がより深く、広く身に付いたと感じています。この経験は自分の人生でも大きな財産になることを確信しています。

新しい環境に飛び込むのはいつだって躊躇するものですが、それは、本当に人生が変わるからだと思います。つまり、飛び込むのが恐いと思うほど、素晴らしいものが待っているということです!もし参加するか迷っているなら、飛び込んでみてください!将来、ともにBDSCで学んだ仲間や、これからBDSCで学ぶ方々と一緒に、様々な領域でイノベーションを起こしていけることを心待ちにしております。

川原田 明徳さん
九州大学医学部医学科 卒
BDSC在籍期間: 2022.11~2024.3

他のOB・OG (歴代の卒業生) からのメッセージも原文のままこちらのページで公開しておりますのでご覧ください。

発足してまだ3年目の新しい会ですが、現在は五十音順に旭川医科大学・大分大学・大阪公立大学・帯広畜産大学・香川大学・鹿児島大学・金沢大学・北里大学・九州大学・京都大学・熊本大学・群馬大学・慶応大学・駒沢大学・順天堂大学・中央大学・東京大学・東京医科歯科大学・東京医科大学・東京工業大学・東北大学・同志社大学・名古屋大学・浜松医科大学・北海道大学・明治大学・山形大学・米国Johns Hopkins大・英国Imperial Collegen London大・台湾Fu Jen Catholic 大の、北は北海道から南は鹿児島在住までのほぼ全国 + 海外から医歯薬学・生命科学・数理・統計・情報系など多様な専攻の学生さん52名が所属しています。ざっくりと医歯薬学が6割、生命科学など医療以外のライフサイエンス系が2割、数理や情報系が2割という構成で、現在の男女比は7:3です。勉強会はおよそ2週間に1回のペースで行われていて、ゲスト参加募集中の直近の勉強会は

  • 2024年度第15回:10/25 (金) 17:30-18:30 (Zoom開催),  金沢大学医学科3年生担当
  • 2024年度第17回:11/22 (金) 17:30-18:30 (Zoom開催),  北海道大学歯学科6年生担当

です。ゲスト参加は現在も随時募集中ですのでお気軽にどうぞ。ほぼ毎回ゲスト参加の方がいらっしゃいます各回は完全に独立している(読む論文が違うだけ) ので、1回目から順番に参加できなくても (途中の回から参加しても、参加できない回があっても) 問題ありません。実習等で途中参加になってしまう時があっても、あるいは早く抜けても、あるいはお休みしても、(自分の担当回でなければ) 大丈夫です。継続は力なりという言葉もありますし、これはオンラインコミュニティーという側面も兼ねているので、年間を通して10回以上 (月1ペース以上) 参加するという方であればお気軽にどうぞ。

Biomedical Data Science Clubの補足情報として、これまでの勉強会で取り上げた論文や内容についてはこちらのページで公開しているので合わせてご覧ください。また、勉強会の様子を知っていただくために年に1回分だけですがオンデマンド配信もこちらのページでしています。

さらに、Biomedical Data Science Club参加者には2つの特典があります。1つは、論文を「読む」だけでなく実際に研究をして論文を「書く」ことがしたくなったらオンライン研究制度で始めることができます。実際、Biomedical Data Science Club参加者の中には清水とともにすでにデータサイエンスの英文論文を国際誌に発表した学生さんもいます。2つ目の特典は、(対面開催なので東京近郊の学生さんだけのご案内になってしまいますが) AIの実装をみんなで勉強できる実践道場U-Netも提供しています。

本学とか他大学とか関係なく、意欲的な学生さんにはどんどん高みを目指してもらえるよう最大限のサポートをしています。全くはじめてという方にも、相応の知識やスキルを持つ方にも、得るものがとても大きい勉強会です。論文だけでなく、Pythonで実践 生命科学データの機械学習という本もこの勉強会メンバーの何名かの学部生さんに分担執筆していただきましたが、大学の授業を受けるだけでは得られない経験もできるかもしれません。

Biomedical Data Science Club参加者が書いた英文の論文 (左)。もちろん、論文発表だけではなく学会発表も支援していて、(右) はまた別のBiomedical Data Science Clubの学生さんがはじめて学会デビューした時の写真です。

学部1年生相当 (大学入学手続き後の高校生、高専4年生、医学科の学士編入試験に合格したがまだ入学前の方も含む) から学部6年生相当 (修士課程、MD/PhDコース学生等も含む) の方であれば、年齢や所属、これまでの専門性に関係なく随時募集しています (勉強会は日本語開催ですので、留学生の方はあらかじめご了承ください)。

全国から集う同世代の仲間達から大きな刺激を受けながら、新しい分野・考え方をみんなで学び、将来の飛躍への一助としませんか?

次の時代を切り開く若いみなさんのチャレンジをお待ちしております。

BDSCの有志メンバー10名程度が関わっている羊土社の書籍
AIやシステム生物学、データサイエンス関連の論文やリソースが毎日複数紹介されています。メンバーがシェアするとレスポンスが得られることがほとんどです。
所属はみんな違っても興味のある領域が近い学生同士なので画面越しに活発に意見交換されています。
勉強会の一コマです。ここでは生命科学・基礎医学系の論文を題材にしていますが、もちろん臨床データ解析の論文を勉強する時もありますし、もっと数学や物理に近い医学の時もあります。毎回担当者が変わるので、基礎医学・社会医学・臨床医学にまたがるデータサイエンスを広く学ぶことができます。また、たまたまこの画面では映っていませんが、女性の方も複数いらっしゃいます。
勉強会は時間が限られていますので、そこでdiscussionできなかったことや感想なども勉強会後のslackでやりとりされています。Zoomで勉強したことに関するリソースなども学生さん同士で積極的にシェアされています。
これは卵巣がん患者のデータ解析をした論文を読んだ時の担当の学部生が作成した資料ですが、左上にあるように全部で71ページからなっています。2週間に1回の勉強会で、毎回数十ページのスライドがシェアされているので、1年間 (24回)で500ページを超える資料が手に入ります。これ以外に毎日共有されているslackの情報も合わせれば、生命科学・医学 (+ 薬学)・情報科学融合領域について学生のうちから深く学べる間違いなく日本一の勉強会といえるでしょう。

現所属メンバーは次の通りです。

学部6年生 & 修士2年生: 九州大学2名、京都大学1名、東京大学3名、東京医科歯科大学1名、北海道大学1名、順天堂大学1名、東京医科大学2名、同志社大学1名

学部5年生 & 修士1年生: 大分大学1名、香川大学1名、九州大学1名、群馬大学1名、東京大学1名、東京医科歯科大学4名

学部4年生: 旭川医科大学1名、帯広畜産大学1名、京都大学1名、東京大学4名、北里大学1名、慶応大学1名、駒沢大学1名、順天堂大学2名、同志社大学1名

学部3年生: 鹿児島大学1名、金沢大学1名、東京大学1名、東京工業大学1名、中央大学1名、明治大学1名

学部2年生: 大阪公立大学1名、名古屋大学1名、東京医科歯科大学1名、浜松医科大学2名、Fu Jen Catholic University1名

学部1年生: 熊本大学1名、東北大学1名、山形大学1名、Imperial College London1名、Johns Hopkins1名

【よくある質問とその回答】

もちろん将来的にデータサイエンスを専門にしたいという人もごく一部いますが、多くの学生は違います。

大多数の学生は将来的に臨床の医師になりたい、実験系の生命科学研究者になりたい、医療に関わる仕事がしたいといったそれぞれ異なるキャリアプランを持っており、それぞれの領域でデータサイエンスを一種の武器として活用したいと考えています。広い意味の生命科学・医療領域を仕事にしたい学生たちが集まっており、多くの学生の主目的は将来的に専門にはしないが強みとして習得しておきたい領域の勉強であり、いわば将来の自分への先行投資です。

担当者が30分ほど質問、その後自由に30分ほど質疑応答、そして私の補足が30分くらいで行っています。いろいろなバックグランドの人がいるので、基礎的な内容であっても質問しやすい雰囲気かなと思いますが、これについては百聞は一見にしかずです。こちらに過去の動画がありますのでご覧ください。

どのようなキャリアパスを希望しているのか分かりませんが、例えば医療関係なり学術関係なりの仕事を目指しているとしましょう。どちらとも多くの人の前で話をしないといけない機会は多々あります。学会や講演会で発表する時には聴衆は数百人規模の初対面の人ですし、かなりのベテラン・大御所の先生も多くいらっしゃるでしょう。学振DCはじめさまざまなお金を支援してほしいときの面接ではかなり専門的でしかも厳しい質問しかされませんし、それから将来的に教授・准教授等のポストをとるためには何十人もの候補者の中で書類・面接選考で1番にならないといけません。

一方でこの勉強会はクラス1つ分の規模でありかつ年齢がかなり近いこともあって、定期的に会っているうちに、そして日々slack内でやりとりするうちに所属は違ってもどんな人かはお互い分かっていますし、あえて博士課程に入る前の方に限定した勉強会なので「こんな質問基礎的すぎて聞けない」というふうに構える必要は全くありません。最初は勇気がいるかもしれませんがこの会でいろいろ発言する中で苦手を克服し、将来的にもっと大きな舞台で活躍していただきたいと思っています。

不安はよくわかります。ただ誰しも初心者からスタートであり、「まだ勉強不足」と言っていたらあっという間に学生期間は終わってしまうのも事実です。行列を高校数学で習っていない人がこの会に加わって3ヶ月で行列をたくさん使った病理画像AIに関する論文を紹介したこともありますし、ちょっと前からやっている人でもせいぜいここ数年で (本業の合間に) 勉強した方ばかりです。データサイエンスと生命科学・医科学領域研究を学べる他の勉強会はほとんどありませんし、学生限定のオンラインの会は2022年4月現在、この会しかないと自負しています。他大学で頑張っていて自分より少し先をいっている他のメンバーから大きな刺激を受けられます。最初は自分に負荷をかけて勉強する必要があると思いますが、初心者でも熱意がある学生さんはぜひ背中を押してあげたいと思っています。

また、勉強会の担当が回ってくるまで1年ほど時間があり、初心者からでもいろいろ勉強してステップアップする準備ができると思います。詳しくは次のQ&Aもご覧ください。

原則としてレギュラーメンバーに加入してから1巡したタイミングで担当をお願いしています。この勉強会は隔週開催ですので月に2名、そして参加メンバーは30名前後いることを考えれば、最初にご担当いただくのは加入から1年後くらいです。その前後で順番の変更は柔軟にできますので、加入後に幹事学生にご相談ください。

この勉強会には学部1年生も複数参加していますし、学部1年生が論文紹介の担当をしたこともありますので意欲があればきっと大丈夫です、というのが結論です。高校卒業してすぐ、まだ大学に入学前の段階で正式メンバーになったとても意欲的な方もいますし。

どの学部にせよ学部1,2年生ではまだ専門科目はほとんどやっていないでしょうし、無理に参加する必要は全くないです。ただ、本来はすごい大きな可能性があるのに自分でブレーキをかけてしまっているのはもったいないなと思います。清水は東北大の医学生だった頃、1年生の頃から (自分も初心者なのに) 勉強会を立ち上げて幹事をしていましたし、熱意のある後輩達も2年生になったら一人で担当をしていました。大学合格後にまだ高校生ながら勉強会のメンバーに加わり、かつ研究室に朝晩出入りして学部1年生で筆頭著者として英文論文を発表した後輩もいます。

熱意があれば学年関係なくいくらでもスキルアップできますし、逆に自分で本格的に勉強しようとしない限り最上級生になっても論文はほとんど何も読めません。清水は同様の会を医科歯科の博士課程1年の科目でもやっていますが、授業として参加している博士1年生ですらほとんど何も分からないところからなのです。

もちろん初めてなら1論文読むのに1週間はかかるでしょう。だからこそこの勉強会は隔週開催で、初めての方でも十分勉強する時間が取れるようにしているのです。研究って大学の学年ほとんど関係ないので、若さ溢れる行動力でいくらでもカバーできると思います。

継続は力なり、といいますよね。今は継続的な参加が難しいのであれば、それがある程度可能になってからお越しいただきたいと思います。年間を通して10回以上 (月1ペース以上) 参加できる方を募集しております。

この勉強会は清水が講義をするスタンスではなく研究室の論文抄読会と同じように参加者が持ち回りで担当することで運営しています。講義では5%しか身につかないが、人に教えることで90%身につくという研究結果は聞いたことがあるかもしれません。受け身姿勢ではほとんど身につかないからこそ、みんなが持ち回りで担当するという制度になっています。そのため、1回だけゲスト参加者として加わっていくのはwelcomeですが、それ以降も参加するということであれば担当もしていただくことになります。現状40名前後で2週間ごとの金曜日 (17:30-18:30) 開催なのでざっくり年に1回あるかないかくらいのペースで順番が回ってきます。その期間の中で順番は調整できますので、他の予定がないタイミングもあるかと存じます。

いいえ、これは学生の勉強会であり、私はただのオブザーバーですから、私に質問をするということ自体が見当違いです。難しいと感じる部分をzoomの勉強会で直接discussionしてください。また勉強会後にメンバーのslackの誰もが見えるチャンネルに質問を書き込んでもらうこともできます。他の学生さんからお返事がもらえるかもしれません (しもらえないかもしれません)。

一番大きな理由は「継続は力なり」を実践できないからです。これまでの参加者の中には、非常に卓越した実績を持つ学生さん達 (すでに論文発表している、Kaggle メダリスト、高校の頃に数学・物理・生物・情報などの〇〇オリンピックに出場した etc) がいらっしゃいましたが、彼らにとってもこの勉強会は「毎回難しい、勉強になる」そうです。それはそうですよね、生命科学と医学と情報科学に関する広範なトピックスを扱っており、内容も担当者によって毎回異なるもので、しかも学術論文ということは国際的な専門家の審査 (査読) で合格をもらっている世界初のものを読んでいるわけですから。1年弱くらいの期間では力はそれほど身につかないでしょう。

もう1つの理由については、BDSCは学生さんの持ち回りで行われています。現在はメンバー多数につき、担当回は年に1回あるかどうかです。そのため、最初の参加の時点で学生としての最終学年 (例として4年制学部卒で就職する方は4年生、大学院に在籍している方は修士2年生) の方は発表をご担当いただくことが難しいのでご参加いただけません。

これらの理由から少なくともあと丸1年以上「学生」としての時間がある方をご案内しています。

Biomedical Data Science Clubに「サポーター」としてご参加いただくことは大歓迎です。詳細はこちらをご覧いただきたいのですが、最新の動向にキャッチアップすることができます。

一方で、正規メンバー(学生メンバー) としては、博士課程の学生や社会人の方は一般的には加入いただくことはできません

博士課程ではそのラボの教員が指導に全責任を持っており、また学生はその指導を受けて世界初の何かを創出して論文化・学位取得を目指すわけです。そういった成果が全ての世界にいるわけですので、自分の研究には直結しない内容を年下の学生とともに勉強する時間はほとんどないかと思います。生命科学や医療系の博士課程の学生で、清水から数理情報科学を学びたい方はBiomedical Data Science Clubではなくダブルメンター制度をご利用ください。例外的に、MD-PhDコースのように学部を休学して博士課程に入るコースの方は、ゲスト参加時に医学部や歯学部の6年生相当までであれば博士課程であってもメンバーに加入いただけます (例, 医学部4年で休学し、先に博士課程に入学して2年生なら医学部6年生相当なので加入可能)。

また、社会人の方は本業はお仕事であり、この会で担当をしていただく時間の捻出は難しいと理解しております。例外的に、学部卒業後に例えば大学院進学のための資金を得るために就職したのであり将来的に研究者を目指したいという方は、ゲスト参加時に医学部・歯学部6年生相当までであれば加入可能です (例として4年生学部卒業後、社会人2年目であれば医学部6 年生相当であり加入可能)。社会人であってもご自身の担当回には論文をご紹介していただきますから、お仕事の調整ができるのが大前提です。

最近は中高生の方々からも参加したいというメールをしばしばいただきます。興味を持っていただきありがとうございます。

BDSCの参加というのは自分も論文紹介を担当することを意味します。まだ大学に入る前ですと、例えば高校の英語や数学や理科など論文を読み始める上での最も基礎的な土台を修得している最中かと存じます。

少なくとも今は、英語で書かれた学術論文を読み込み、大学生・大学院生が中心のBDSCで発表して彼らの質問にも答えるのはまだかなり難しいでしょう。

BDSCで扱っているような学際的な分野では特に、高校まで習う科目はどれも非常に大事になります。今はそちらの勉強に専念して、数年後に大学生になったらまたご連絡ください。

【参加の必須条件】

以下のすべてを満たす方を募集しております。

  • 留学生の方は、日本語での勉強会や討論に支障のないこと。日本人の方は、英語原著論文を (さまざまなツールを駆使しつつも) 読める程度には基礎的な英語力があること
  • 初参加時に大学1年 ~ 修士1年 (or 学部5年) であること (最終学年および博士課程以上の方は要相談)。所属大学や専攻等は問いません。
  • 隔週金曜日17:30~で行われている勉強会にある程度継続的に参加できる見通しがあり、かつその強い意思があること (授業等と重なってしまい特定の回に参加できない or  遅れて参加することは問題ありません)。継続は力なりといいますから、目安として年間を通して10回以上 (月1ペース以上) 参加できる方
  • 持ち回りで発表 (論文紹介) 担当ができること (年1回程度)、および半年以上前から予定されている自分の発表担当回の都合がつかなくなってしまった際には、ご自身で調整し他のメンバーと交代などして代わりの方を見つけられること
  • メンバー限定の交流フォーム (slack) においてはご自身が映った写真で交流できること、および他大学のメンバー達と一緒に勉強するにあたって最低限の礼節をわきまえていること。

【参加方法】

この勉強会は幹事学生またはアドバイザーの清水からの招待制です。参加してみたい学部・修士課程の学生さんは、所属 (+学年)・名前・次回あるいは次次回のどちらにゲスト参加したいのか・参加したい理由・データサイエンスに関する経験 (もちろんなくても可) ・生命科学や医療領域に関する知識 (もちろんなくても可) などを書いて清水へメール (アドレスはこちらのページにかかれています) を送ってください。なお、授業とは異なりこの会はカメラオンになりますからご留意ください。また、連絡をいただいたメールアドレスへ勉強会の資料 (10 MBほど) を送付しますので、スマホのメールアドレスの方は10 MB程度の添付ファイルを受け取れるように設定をお願いします

初回はゲスト参加者として勉強会にご招待します (あくまで直近のzoom勉強会へのゲストであり、この時点では勉強会とは別に毎日シェアされているslackのリソースはご覧になれません)。もしゲスト参加してみて引き続いて一緒に勉強したいという場合は、あらためて清水にメールをお送りください。この勉強会に2回以上参加する方は正規メンバーとしてslackにもご招待しますが、同時に上述の通り勉強会担当のローテーションにも入っていただくことになります。ただこれはとてもチャンスです。自分が勉強したい論文を選び、人前で発表するチャンスをもらえ、さまざまなフィードバックがあり、さらに似たような領域に興味がある年が近い人達とネットワークを作れるわけですから。ぜひ楽しんで一緒に勉強しましょう。

いつの時代も、変革を起こすのは若い世代です。新しいテクノロジーを20代の今勉強して、それぞれの分野で大きなイノベーションを起こしましょう!!