国際卓越研究大学認定記念国際シンポジウム参加報告
2026年2月19日、東京科学大学の「国際卓越研究大学」認定を記念する国際シンポジウムが開催されました。世界的に著名な研究者や投資家の方々が集う本シンポジウムにおいて、自身の研究内容について口頭発表を行うという大変貴重な機会をいただきました。
今回私は、順天堂大学の洲崎先生らとの共同研究である「組織透明化技術と3Dイメージング、およびAIを用いた形態解析を統合したフレームワーク」について、がん領域への応用の観点から発表いたしました。質疑応答では、本学が掲げる研究体制「Visionary Initiatives」の理念である国際・産学連携の視点に基づき、「現在開発中の基礎技術を、いかにして現実的な創薬へと接続させるか」という社会実装への道筋について多くのご質問をいただき、議論を交わすことができました。本シンポジウムは私にとって初の口頭発表の場となりましたが、自身の発表を通じた経験のみならず、招聘された世界的な研究者の方々の卓越した講演を拝聴する中で、強く実感したことがあります。それは、専門領域の異なる研究者、さらには投資家やビジネス関係者といった多様なステークホルダーに対し、研究の有用性を的確に理解していただくための「データ提示や表現手法」の重要性と、その難しさです。また、自身の研究を広く社会へ発信し、グローバルな連携を推進していく上で、英語での高度なコミュニケーション能力が不可欠であることも改めて痛感いたしました。今回の貴重な経験を大きな起点とし、研究活動そのものはもちろんのこと、語学力を含めた総合的な発信力の向上に一層邁進していく所存です。
末筆になりますが、このような素晴らしい機会を設けてくださったオーガナイザーの皆様、そして発表にあたり多大なるご指導・ご助言をいただいた研究室の皆様に、心より感謝申し上げます。
この度、2026年2月19日に東京科学大学湯島キャンパスで開催された「国際卓越研究大学認定記念シンポジウム」に参加しました。自分にとって初めての国際的なシンポジウムへの参加となり、大変貴重な機会となりました。
本シンポジウムでは、ALKの基質探索やKRASの組織特異性などの基礎的な話から産学連携の実例に至るまで、世界のトップを走るゲストスピーカーの講演を拝聴することができました。ヘルスケア全体の向上というビジョンから既存の枠にとらわれない融合研究を推進していこうという東京科学大学のVisionary Initiativeの一端を感じ取ることができたように思います。
また、シンポジウム後に開催された懇親会でポスター発表をさせていただく機会も得ました。時間の制約もありあまり多くの皆さんとお話しできたというわけではなかったですが、今後はこのような機会でも物怖じせずに交流を深められるようにしていけたらと考えています。
この度は、このような貴重な機会とご支援をいただきまして、改めて感謝申し上げます。
本シンポジウムでは、ハーバード大学、ドイツがん研究センター(DKFZ)、Google Venturesから第一線の研究者・実務家を迎え、がん研究の最前線と研究成果の社会実装について幅広く学ぶことができました。
特に印象的だったのは、Marcia Haigis教授とKevin Haigis教授の講演です。Marcia教授は、がんにおけるミトコンドリア代謝の役割を年齢という切り口から解析し、若年者と高齢者の肺腺がんでは分子メカニズムが根本的に異なることを示していました (Jordan et al., Cell, 2025)。グルタチオン代謝を標的としたGST阻害が若年患者にのみ有効であるという知見は興味深く、私の研究テーマである代謝予測の重要性を再認識しました。一方、Kevin教授はKRAS変異の組織特異性という長年の謎に取り組み、MAPKシグナルではなくc-MYCの基底発現量が組織ごとの感受性を規定するという意外な機構を明らかにしたという研究成果をお聞きすることができました (Haigis et al., bioRxiv, 2025)。同じ変異が臓器によって異なる運命をもたらすという発見は、がんの臓器選択性を理解するうえで大きな前進であり、非常に面白く感じました。
Trumpp教授が紹介した膵がんにおける神経細胞リプログラミングの研究 (Trumpp et al., Nature, 2025)も、がん微小環境における神経系の役割という新たな研究領域の可能性を感じさせるものでした。また、Rozen氏の講演からは、ブロード研究所での実情やベンチャーの実例を通じ、基礎研究を社会に届けるための仕組みづくりの重要性を学ぶことができました。
全体を通じて、がん研究が代謝・免疫・老化・神経といった多領域と交差しながら急速に発展していることを実感しました。 また、世界をリードする研究者の方々の講演を間近でお聞きする貴重な機会を通じて、研究の着眼点やストーリーの組み立て方など、自身の今後の研究活動や学会発表にも活かしていきたいと強く感じました。
この度国際卓越研究大学認定記念 Visionary Initiative Symposiumに参加したので本校ではその報告をする。本シンポジウムは東京科学大学が昨年2025年より導入しているビジョン駆動型の分野横断研究・教育組織であるVisionary Initiativeが主催し、アメリカやドイツから第一線の研究者・生命科学領域の投資家を招聘して開催された。
講演はがんに関するテーマが多く、代謝やシグナル伝達、神経など、多岐にわたるアプローチからがんという疾患の解明に迫る内容は非常に興味深いものであった。特に、がんの組織間の差異(臓器特異性)に関心を持つ身としては、「ある遺伝子の変異がなぜ特定のがん種でのみ高頻度で見られるのか」という問いに切り込む研究に強く惹きつけられた。発表者の先生にはQ&Aセッションでの質疑応答のみならず、その後の懇親会でも直接お話を伺う機会に恵まれ、自身の研究に対する新たな視座を得る大変有意義な時間となった。
今回はポスターも準備して臨んだものの、シンポジウムの主眼は招待講演であった。しかし、幸いにも先生や学部生の方々に自身の研究を紹介し、意見を交わす機会を得ることができた。次回以降、このような場で日本語でも英語でもより深く活発なディスカッションを展開できるよう、研究に邁進しポスターの構成やプレゼンテーションのスキルをさらに磨いく所存である。
2026年2月19日に湯島キャンパスで開催された国際卓越研究大学認定記念シンポジウムに参加したため、以下に報告する。本シンポジウムでは海外から4名の先生方を招き、世界最高峰の研究成果と多様な連携の在り方についてご講演いただいた。
なかでも特に印象に残ったのは、Kevin Haigis教授によるKRAS変異と組織特異性に関する講演である。がんには多様な原因遺伝子が存在する一方で、特定のがんのみを引き起こす変異が数多く知られている。例えば、KRAS変異の発生頻度はKRASの発現量と必ずしも相関せず、タンパク質やRNAレベルで発現量を測定しても、組織間で明確な相関が見られないことがある。こうした「なぜ組織特異性が生じるのか」という謎に対し、その原因はKRAS自身ではない可能性を示した点が、Haigis教授の研究の核心であった。
本講演で強く感銘を受けたのは、研究内容そのものに加えて、教授のプレゼンテーションの構成である。まるで推理小説のように、KRASの背後にある要因を一つずつ解き明かしていくストーリーは非常に魅力的で、これまで学会等で感じたことのない高揚感を伴って拝聴した。世界最高峰の研究者による発表を間近で聞けたことは大変貴重な経験であり、研究の進め方だけでなく、発表の組み立て方や伝え方についても自分の研究・発表に取り入れていきたいと感じた。
2026年2月21日、東京科学大学の国際卓越研究大学認定記念シンポジウムに参加した。本会は、海外から4名の著名な研究者および投資家を招いて開催された。プログラムは二部構成となっており、前半の講演会では4名の先生方から貴重な知見を伺い、後半の交流会では逆に自分のポスター発表を参加者の方々に聞いていただき、議論を交わすことができた。中でもHarvard Medical SchoolのKevin M. Haigis先生による「癌の組織特異性」に関するご講演は大変興味深く、多くの学びがあった。幸運なことに、その後の交流会でKevin先生と直接お話しする機会に恵まれた。組織特異性についてさらに深い議論ができたのみならず、研究者としてのキャリアに関するアドバイスもいただき、大変多くの刺激を受けた。ちょうど年度の変わり目となるこの時期に、今後の研究活動に向けた新たな目標を見いだすことができ、非常に有意義な時間となった。
この度、2026年の2/19に開催されたVisionary Initiative (VI) シンポジウムに参加し、非常に多くの知見と刺激を得る機会に恵まれた。本会では、世界をリードする研究者や投資家の方々から、がんの代謝や老化、KRAS変異の組織特異性などの専門的なテーマから、産学連携の最前線に至るまで多角的なテーマのご講演を拝聴することができた。私自身、普段は清水研究室にてAIを用いた抗体設計などの研究を中心に行っている身であるが、今回のシンポジウムを通じて、Wetな実験生物学の最新知見や、基礎研究をいかにして臨床・社会実装へとつなげるかというマクロな視点を学ぶことができ、非常に貴重な機会となった。
学術的な発表の中で特に印象深かったのは、Kevin Haigis先生による「KRAS発がんの組織特異性」に関する講演である。Kevin先生の講演では、多種のがんで変異が見られるKRASが、特定の臓器でのみ発がん誘導する仕組みをMycなどの関連遺伝子群の発現状態から論理的に考察しており、極めて美しいと感じた。
さらに、Issi Rozen氏による産学連携に関する講演は、「科学技術の発展によって日本社会に貢献する」ことを軸としている自分にとって、当事者として深く考えさせられる内容であった。アーリーイノベーションに長けたアカデミアと、臨床開発や社会実装に強みを持つ産業界が、論文発表と秘匿性などの互いのインセンティブの不一致を乗り越えて共創することの重要性をIssi Rozen氏は説かれていた。これはまさに、アカデミア発の創薬技術を社会実装する上で避けては通れないテーマであり、深く考えていかなければならないと感じた。
本会を通じて、非常に興味深く美しい細胞システムのお話と、創薬技術や最新の研究成果を社会に届けるエコシステムについて深く考える契機を得ることができた。自身が進めている研究プロジェクトにおいても、臨床的有用性を常に見据え、Wetな視点も積極的に取り入れながらより価値のある研究へとブラッシュアップしていこうと思った。
末筆ながら、このような貴重な機会を下さった清水先生はじめ、東京科学大学の運営の関係者の皆様に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
2月19日に開催された国際卓越研究大学認定記念シンポジウムに参加をした。本シンポジウムでのグーグル・ベンチャーズ パートナーのイッシ・ローゼン氏の講演は、普段の学会等ではなかなか聴くことができない戦略的かつ実務的な内容で、非常に新鮮で刺激的だった。特に、アカデミアと産業界が互いの強みを活かす「補完的関係」についての洞察に深い感銘を受けた。バイエル薬品とブロード研究所が12年もの歳月をかけてFDA承認を勝ち取った事例は、創薬には科学的卓越性だけでなく、利害対立を乗り越える対話と忍耐が不可欠であると説いていた。
私が取り組んでいる化合物の構造から薬物動態特性を予測する機械学習モデルの研究は、膨大な化学構造のデータから臨床で通用する生体内での振る舞いを見極めるための試みであり、まさにローゼン氏が説いた科学をいかに治療薬へ変換するかという課題に直結する領域である。氏の言葉を通じて、私の機械学習モデルが、創薬パイプラインの成功確率を高めるための重要な「橋渡し」の道具になり得るのだと、その価値を再確認することができた。
将来、製薬企業で創薬に携わることを志望する私にとって、科学の種を事業へと育てる投資家や産業界の視点は、欠かせないコンパスとなりえる。博士課程で培う専門性を武器に、単なる研究者に留まらず、優れた科学を患者の元へ届ける治療薬へと昇華させる翻訳者を目指したい。氏が示したビジョンを胸に、世界に貢献できる日本の創薬エコシステムの一翼を担えるようになりたい。
