みんなでwin & winになろう 当研究室では、大学院面談希望者の方に「あなたは私たちの研究室に何をしてくれるのですか」ということをお尋ねしています。私自身も研修医時代のエピソードに書いたように「あなたを採用する私たちのメリットを教えてください」と言われたことがありますが、これは何か悪気があって聞いているのではありませんので少し補足します。私たちのモットーの1つはチームみんなでwin & winになることです。下積み時代は特に大事な期間でして、自分でどれだけ取り組むか・ボスからどのような導きがあるかはもちろん、同期や近い学年の先輩後輩からどれだけ素晴らしい刺激を受けられるかという要素がとても大事です。「みんなでwin & winになる」と書いているのはそういうことです。しかし最近は「俺は授業料を払うお客様だ」とか、一方的に「清水研は何を提供してくれるのか」とかいう何か勘違いしていらっしゃると思われる方からも大学院問い合わせのメールをいただくようになりました。「してもらって当たり前」という考えの方が一人でもいたら、みんなでwin & winにはならないこと、言うまでもないですよね。実際嫌ですよね、そういう方が例えばみなさんの同期だったら。ホームページに明記していますが、君たちはお客様ではありません。むしろ、私たちが国や財団様などからいただいた研究費 (授業料よりも大きい額)を自分の研究や勉学のために使わせていただく立場です。お客様ではない以上、「清水研は何を提供してくれるのか」というのは筋違いです。 当研究室は双方向性がとても大事です。私達は未来ある前途有望な学生さんの教育は (日本一?) しっかりとしますし、君たちの先輩や同期 (一緒に今度の入試を受ける方) もきっと素晴らしい影響を与えてくれると思いますが、逆にあなたを迎え入れる私たちにとってのメリットは何でしょうか? ~という誰にもない発想やスキルや経歴等を持っている方はもちろん、熱意 (=研究室で過ごす研究時間など) なら誰にも負けないとか、粘り強さは人一倍なので同期メンバーの良いお手本になれるとか、ラボ内のイベント立案・幹事係なら何でも任せろとか、コミュニケーションは抜群の自信ありとか、何も分からないところからだからこそ初心者が苦しんだところを後輩にしっかりと教えたいとか、ゼロベースからのスタートの方もラボにgiveできること考えればありますよね。当教室ではgive & giveがデフォルトです。give & takeは最低限。教えてもらって自分では何もgiveしないtake & takeの人は当研究室は不向きです。ラボへの貢献を何もしようとしない人に対しては、こちらも何かしてあげられることはないでしょう。私のリソースも有限なので、チームのためにいろいろなことを率先してできる方にこちらも最大限のエフォートを使いたいと思っています。自分でチームに何を貢献できるかを主体的に考え行動できるかを私は非常に重視していることをよく理解していただくために、あえてこの設問を加えています。回答そのものはこの問い合わせの段階ではまだ見学前ですからあまり重視していません (のでどんなものでも大丈夫です) が、当研究室を第1志望として出願・入学後はそのような姿勢が強く求められることは念頭においてください。自分が相手にgiveしていれば、相手もgiveしてくれるものです。みんなでwin & winになって、研究者になってからも学生時代に切磋琢磨した仲間で共同研究できたら素敵ですね。