日本の医局や研究室では1人のPIが責任を持って大学院生に博士号をとらせるよう指導するというのが普通ですが、アメリカHarvard Medical Schoolで見た光景はそれとは対極でした。もちろん主で指導する研究者はいるのですが、それ以外にも複数のPIがco-mentorとしてそれぞれの学生を指導しているのです。学生は複数の先生方のそれぞれが得意とすることを吸収し、昨今のハイインパクトジャーナルで要求される分野融合型のリサーチにつながっていくのです。東京医科歯科大学にも「副指導」という制度はありますが、Harvardの制度は「副指導」よりはるかに大きなcontributionが求められる仕組みになっていました。
そこで日本においてもHarvard Medical Schoolの博士課程学生に提供されていたような制度を用意しました。医局の先生方や実験系の先生方のもとで博士号取得を目指している学生さんに高度なインフォマティクスを伝授し、学生さんがそれぞれの研究室に要素技術を持ち帰ることでこれまで以上に高度なAIや数理統計学、情報学を駆使した基礎研究・臨床研究を遂行していただけます。