【データ解析はじめてコース】生物統計・医療統計・バイオインフォマティクス・数理モデル・機械学習を自分でできるようお手伝いします ほぼはじめての方を対象に、研究の過程で取り組まないといけなくなった生物統計・医療統計・バイオインフォマティクス・数理モデル・人工知能解析のお手伝いをします。依頼方法はこのページの一番下にございます。 この制度の趣旨: 医療系あるいは実験系の先生方も、昨今は研究の過程で多少なりともデータ解析が必要になることが増えています。自分たちのチームにはその手の経験がある人がいないから身につけられない。とはいえよくある共同研究ではデータを相手方に渡して結果をもらうだけであり、この場合も自分たちで体得することはできない。よく使う基本的な解析だけでよいから、自分たちでもできるようになりたいという声をよくいただきます。そこで、この「データ解析はじめてコース」では、文字通りデータ解析経験ゼロの状態からお手持ちのデータを使ってご所望の解析を自分でできるよう教えます。完全オンラインです。 私 (たち) の強み: データ解析を専門にされている先生はたくさんいらっしゃいますが、それらの先生の大多数はご自身では医療現場のご経験はなく実験系の論文を筆頭著者として書かれたこともない、生粋の叩き上げのドライ系の先生です。医療系や実験系の先生がつまづくささいなポイントはご存知なくても仕方ないでしょう。一方で私は医師として医療現場で働いておりましたし、博士号は分子細胞生物学に関する実験でいただきました。医療系や実験系の先生方とバックグランドが近いので、どういうところに落とし穴があるのかを熟知しています。現在はDSCコミュニティーという本学の医療系や実験系の先生・学生さんでデータ解析を学びたいという方を対象としたコミュニティー (メンバー130名超) を主催しており、ちょっとしたご相談まで含めればかなりの数をこれまで受けてきました。これらの強みを活かして、データ解析をご自身の研究に取り入れていただけるよう、対象を本学だけでなく全国に拡大したのが「データ解析はじめてコース」です。 対象者: 研究機関所属の論文発表しようとしている大学院生以上の方ならどなたでも。このコースはあくまで解析は「ほぼはじめて」の方を対象にしていますので、半年以上のデータ解析経験がある方には実りあるものを提供できることはないでしょう。 共同研究期間と費用: 本業は医療系や実験系ですので、データ解析パートは短期集中で身につけていただくために共同研究は3ヶ月以内とします。そして後々の論文執筆の際にはお書きいただいたデータ解析に関する記述を私たちが添削します。また、共同研究期間にかかる費用は無料です。 計算環境: このコースは自分でできるようになることを目指しています。従いまして、計算環境はご自身のパソコンということになります。スーパーコンピューターが必要になる解析であれば、ご希望があれば3ヶ月の間は私たちの持つ計算リソースを無料で使えるよう手続きします。3ヶ月を過ぎた後にもスーパーコンピューターを使いたい場合にはこちらのページをご覧になり別途お申し込みいただく必要があります。その場合は計算機維持のために有料にはなりますが、非常に廉価に国内最高性能の計算環境をご使用いただけます。 対象となる解析手法: 広い意味でのライフサイエンスや医療に関する、文献でよく使われているデータ解析全般。ただし現在のご経験を踏まえ、そこから3ヶ月以内に身につけられる解析に限ります。どのような解析を習得したいのかをご相談ください。プログラミングがほぼ初めてで、解析環境を作るところから相談したといというのもwelcomeです。はじめてコースは発展的な方法ではなく、よく見かけるベーシックな解析を自分で習得したいという方こそ向いています。 私たちが対応できない解析: しばしばお問い合わせいただくご相談に、SASやSPSS等の有料ソフトを使った解析をしたいというものがあります。私たちが対応できる有料ソフトはMATLABのみです。私たちは無料で使えるRやPython等は対応できますが、MATLAB以外の有料ソフトでの解析を希望される場合には他の先生にご相談ください。 応募の前に: このコースはご所望のデータ解析を3ヶ月以内に自分でできるようになることを目指すコースですが、時間が限られるためそれ以外の解析や、解析の背景にある理論については踏み込みません。広範な数理情報科学を武器として身につけたいという方は、学生さんのみにはなってしまいますがよりadvancedな修士課程学生: Biomedical Data Science Club, オンライン研究制度博士課程学生: ダブルメンター制度もご検討ください。また、大学・公的研究機関、あるいは医療機関にご所属の方で、より長期スパン (1年あるいはそれ以上) で当研究室に出向してデータサイエンスを学びたい方は連携研究員制度もご検討ください。 進め方: 当研究室の修士課程以上のメンバー1名と清水が関わります。専用のslackに招待しますので、軽微な質問は随時お尋ねください。はじめてコース修了後もご自身で勉強していくための下地をつけるために、エラーメッセージ等が出ても30分はご自身でいろいろ調べてなんとかしようとしてからご相談いただけると学習効果も大いに高まると思います。3人で2週間に1回ほどミーティングをし、お手元のパソコンにおける解析画面をzoomで共有していただきながら具体的な助言をする中でデータ解析の初歩を学んでいただけます。従来は専門の共同研究者にデータを渡して終わりでしたが、この制度はデータ解析過程そのものを伝授するという新しい形の共同研究です。はじめてコースを修了すれば、その解析については自分でできるようになり、同時に他の解析を自力で学ぶための下地をつけることもできます。 注意事項: 同じ方がこのコースで2回学ぶことはできません。つまり解析手法Aを習得し、その後また別の解析手法Bを学ぶために申し込むことはできないということです。私たちの時間も限られる中、少しでも多くの「はじめて」の方のお役に立てればと考えているからです。もし解析手法Bも必要なら、同じ研究室の別の方にお教えするということになりますのであらかじめお含みおきください。 私たちの希望事項: このコースで私たちが解析手法の習得を最大限アシストするからこそ研究成果につながるわけですので、学会発表・論文発表等をされる際には担当した当研究室のメンバーと清水の2名をauthorのどこかに加えていただきますようお願い申し上げます。 申し込み方法: このページに書かれている項目 (特に太字の事項) によく目を通していただき、全てご了承いただいた上で、共同研究を結ぶ権限のある方 (研究室長・グラントの代表者など) から清水 (h_shimizu.dsc@tmd.ac.jp) 宛にメールでご依頼ください。学生さんからの依頼メールはお返事できません。メールには恐れ入りますが研究プロジェクトの概要と、どのようなデータ解析を身につけたいのか (解析手法名は分からなくても可)、そしてこれまでのデータ解析経験をお書きください。内容を確認し、はじめてコースでご一緒させていただけるかを検討させていただきます。