中西 一貴 (Kazuki Nakanishi)

東京科学大学 大学院医歯学総合研究科 博士課程1年 (清水研3期生) / Science Tokyo CS

【自己紹介・ひとこと】

世界のヘルスケアの向上に寄与できる人材を目指しています。そのために数理科学、情報科学をもっと腰を据えて身につける必要があると考えていたところ、偶然清水研に出会うことができました。これから第一線で活躍できるよう精進していきます。
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在籍期間: 2025.4~
  • 大阪府出身、私立灘高等学校卒
  • 2017-2023 東京大学医学部医学科
  • 2023-2025 国立国際医療研究センター病院 初期臨床研修医(救急科コース)
  • 2025–現在  東京科学大学大学院 医歯学総合研究科 博士課程 在学中
  • 2025–現在 Science Tokyo CS生 (2029.3まで)

TBD

清水研加入以前の研究内容

  • 12誘導心電図から年齢を予測する人工知能の開発

所属学会

  • 日本メディカルAI学会
  • 日本バイオインフォマティクス学会
受賞歴
  • 日本心臓財団・日本循環器学会 第12回「心臓」賞 最優秀賞, 2024
  • 令和4年度 東京都医師会「医学生懸賞論文 Student Doctor プラタナス大賞」優秀賞, 2023
  • 第263回日本循環器学会関東甲信越地方会Student award 優秀賞, 2022

資格 (研究に直接関わるもののみ)

  • 医師免許 (2023年, 厚生労働省)
  • 日本バイオインフォマティクス技術者認定試験合格 (2024年, 日本バイオインフォマティクス学会)

趣味・特技・自己PR

  • TOEFL-iBT 101 (2021年)
  • 国連英検A級(2021年, 上位合格)
  • 統計検定準一級(2022年, 最優秀成績賞)
  • 米国医師国家試験 STEP1(2022年)
  • 労働衛生コンサルタント (2025年)
  • ICLS インストラクター (2025年)/FCCS プロバイダー (2025年)/JATECプロバイダー (2024年)/JPTECプロバイダー (2023年)
  • 競技かるたA級四段(2019年)
  • ごく稀にケーキを作ります。

最初の3ヶ月で成長できたこと, 2025.07.02掲載

清水研に入学した日から早くも3ヶ月が経過した。ほんの少し臨床医学をかいつまんだだけで、基礎医学も数理科学も情報科学もそもそも研究の「いろは」もよくわかっていない自分が、この研究室でやっていけるのか。同じくほぼ初学者から当研究室に進学した1期生の大田さんが後輩へのメッセージとして残した「やっていけるかは自分の努力次第」という言葉だけを頼りに、非常に大きな不安を抱えて研究室にやってきた初日のことは、今でも昨日のことのように思い出される。

清水研での経験値は、大きく分けて勉強会と自身の研究プロジェクトの二つがある。勉強会については、本研究室ではML (Machine Learning)とCS (Convergence Science)の二つを主軸としたカリキュラムが組まれている。最初の3ヶ月は、その他にバイオテクノロジーの基礎、生命科学実験の基礎(座学・実習)、スーパーコンピュータの使い方、Illustrator 速習講座など、当分野で必要となる基礎的な知識やスキルを習得した。これらの勉強会の中でも、特に5月から6月にかけて行われたCSの勉強会では、最新のBriefings in Bioinformaticsに掲載された論文について自分でプレゼンテーションをすることで、様々なバイオインフォマティクス研究の手法について理解を深めることができた。また、清水研ではJournal clubでの論文のFigure の解説を新入生が担当することとなっており、こうした論文説明の経験を通して、バイオインフォマティクスについて右も左もわからなかった状態から、ある程度初見の論文でも一連の流れをイメージしながら論文を読み進められるような応用力を身につけることができた。

研究プロジェクトについても、この3ヶ月で大きく成長できたと感じている。入学時点では大まかに自己免疫疾患の新規治療開発研究にとり組みたいと考えていた程度であったが、そこから自らの興味関心と清水研のテーマをすりあわせて自分独自の研究テーマを作り上げ、そのテーマについて自分自身で研究計画書を執筆し、6月には独自の研究を進め始める段階に至った。7月には既に一つのポスター発表が予定されており、このようなハイペースで研究を進めることができたのは、清水先生の熱意あるご指導はもちろんのこと、研究室の先輩方が適宜、研究計画の相談に乗ってくださったおかげにほかならない。

以上のように、勉強会・研究プロジェクト両方の側面で、入学前からは想像できなかったようなスピードで成長できているという実感がある。持続可能性と成長の最大化の折衷点として、週に75時間の学術活動という目標を立て、その時間は集中してとり組んできたつもりだが、それでも足りないくらい清水研では山のように学びを得られる機会がある。学習資料も周囲の環境もこれ以上なく充実しており、まさに自分が入学前に大田さんの記事を通して心得たとおり、清水研でどれほど成長できるかは自分次第と強く感じる。もし、当分野に興味はあり、「せっかくやるなら本気で取り組みたい」と考えてはいるものの、同時に「本当に自分がここでやっていけるのか」という不安を感じている方がいれば、「すべてはこれからの自分次第であり、現在地はさほど重要ではなく、入学を決意してからどれだけ本気で取り組むか、それが最も大事である。」とお伝えしたい。まずはぜひ一度見学に来て、当研究室の雰囲気を感じ取っていただきたい。