藤原 嵩士 (Takashi Fujiwara)
東京科学大学 大学院医歯学総合研究科 博士課程1年 (清水研3期生)
【自己紹介・ひとこと】
数理情報科学と生命科学の二刀流で日本のサイエンスの発展に貢献できるような研究者になりたいと思い、当研究室の博士課程を志望しました。今まで自分が学んできた数理情報科学と生命科学の知識や技術を博士課程でさらに深め、微力ながら日本の科学技術に貢献できたらいいなと思っています。よろしくお願いします。
- 岡山県出身、広島大学附属福山高校卒
- 2019-2023 東京大学 薬学部 薬科学科
- 2023-2025 東京大学大学院 薬学系研究科 薬科学専攻 修士課程
- 2025-現在 東京科学大学大学院 医歯学総合研究科博士課程 在学中
TBD
これまでの主要業績
- 藤原 嵩士, 苅谷嘉顕, 高田龍平. パーキンソン病 (PD) およびハンチントン病 (HD) に関する疾患横断的特徴量の探索手法構築, 日本薬学会第144年会, 2024
これまでの主な研究テーマ
- (学部卒業論文)in silico解析による神経変性疾患と随意運動に関連する候補転写因子の同定
- (修士論文)病態の連続性により形成されるスペクトルに着目した疾患特徴解析手法の構築
資格 (研究に直接関わるもののみ)
- 日本バイオインフォマティクス技術者認定試験合格(2024年, 日本バイオインフォマティクス学会)
趣味・特技・自己PR
- ジム
- ゲーム(モンハン、スプラトゥーン、e-Footboll)
- FROGsという学生団体でボランティア活動経験あり
- 第61回広島県中学通信陸上 2015 男子 四種競技 3位
- 第42回広島県中学校陸上競技選手権大会 男子 四種競技 5位
最初の3ヶ月で成長できたこと, 2025.07.05掲載
この記事を書いている今、「あれ?もう3ヶ月経ったのか」と時の早さを実感するとともに、清水研での密度の濃さを改めて実感しています。このような密度の濃さを感じつつも、確実に自分の実力を伸ばすことができているという達成感もあります。このような体験ができたのは、清水先生はじめ、研究室の同期や先輩、先生方のおかげであり、とても感謝しています。
以下、清水研で学んで3ヶ月で自分の成長を実感した体験を述べたい。
清水研に入ってまず始まったのは、「数理科学入門」という数学の基礎を固める勉強会でした。私は数学がそこまで得意ではなかったので、ついていくのでやっとでしたが、優秀な同期やTutorの方々のわかりやすい解説によって、自分なりの数学への理解を深めることができました。
また、5月から始まった「AIシステム医科学実践編」では、バイオインフォマティクスのトップジャーナルである「Briefing in Bioinformatics」から、自分の研究領域以外の直近で出た論文を取り上げ、読み込んでみんなに発表することで、バイオインフォマティクスの幅広い知識や、論文の読み方、最新手法を学ぶことができ、非常に有益な勉強会となりました。具体的な例を挙げるのであれば、情報学では多く利用されている「RAG(Retrieval Augmented Generation)」という技術を応用して、特定のタンパク質に結合する化合物を生成するという「RAG2Mol」という論文がとても印象に残っています。この論文から、情報学のプロの人たちが開発した優れた手法を自分の分野に応用する発想と最新技術に対する迅速なキャッチアップの重要性を認識しました。
さらに私の場合、この3ヶ月で特筆すべきは、自分で勉強会を立ち上げたことです。「情報学と生命科学から日本の創薬技術の発展に貢献したい」と考えている自分にとって、生命科学の知識は修士である程度身につけたから、情報学の知識を身につければいいと思っていました。しかし、ラボで勉強会やジャーナルクラブを行なっていると、自分が思っているよりも重要な遺伝子に対する基礎知識が足りていないことに気づきました。そこで自分から清水先生に「論文に出る遺伝子 デルジーン300」を使った遺伝子勉強会を提案し、研究を本格的に開始する7月までに3期生の同期や先輩方と重要な遺伝子の基礎知識を身につける勉強会を行いました。この勉強会では私がTutorを務め、薬の知識や医療の知識など足りない知識は他の同期や先輩に補ってもらいながら、勉強会を完遂することができました。この経験から、単に遺伝子の知識を身につけることができただけでなく、研究に対する自分の理解力やモチベーションの向上にも繋がりました。
以上のように数理・情報だけではなく、生命科学についても改めて自分の知識を深めることができたとても密度の濃い3ヶ月でした。この体験は清水研でなければできていなかったと思います。改めて感謝申し上げます。
また、7月は研究のポスター発表の機会にも恵まれ、大変ですが、さらに充実した経験ができそうで、とてもワクワクしています。博士課程は長いので、これからも倦まず弛まず、楽しんで研究に励んでいきたいと思います。