この頃は、毎日朝1時間ほど研究室に顔を出してから図書館に移動し9時から17時くらいまでは国試の勉強をして、その後は研究室に戻るという生活だった。同級生はみな受験生なみに1日10時間とか12時間とか国試勉強をしていたので、だいぶ国試勉強時間は少なかったことになる。その代わり、「細胞の分子生物学 The Cell」という生命科学研究者で知らない人はいない本や、もう絶版になってしまったがマウント著「バイオインフォマティクス」といった合わせて2000ページの本を通読し、自分の研究者としてのキャリアに先行投資していた。また、この頃Pythonの日本語の本が出始めたため、さっそく遊んでいた。もちろんPythonの英語の情報はすでにいろいろあったのだが、当時は似たようなRubyというプログラミング言語が (日本人が開発したため) 国内では圧倒的に優勢だったのだ。この頃にPythonを修得したことで、翌年畳み込みニューラルネットワークが登場したときにいち早く参入することができた。