清水研でオンライン研究をするには

オンライン研究に興味を持っていただきありがとうございます。昨今の学生さんに足りないもの、それは自分で課題を見つける力です。受験勉強もしかり、Kaggleなどのコンペティションもしかりなのですが、課題が与えられ、それを解く力は今のトップレベルの学生さんの力は昔と変わっていませんし、医学生に限定すれば、昔より勉強熱心な学生さんが増えたように感じています。しかし大きく衰えているのは、自分で課題を設定する力で、私は非常に危機感を感じています。

そこで清水研のオンライン研究においては、自分で課題を設定するところから取り組んでいただくことにしました。もちろんですが、私自身がテーマを指定してそれを私が言う通りにやってもらった方が論文は早く出るでしょう。しかし私が楽をしてそうしてしまうと、君たちはただの作業員に成り下がってしまいます。それで論文を書いたって、君たちの力はつきません。例えば学部を卒業して別のところで研究をしようと思っても、何もできないことでしょう。どこに言っても通用するポータブルスキルを学部生の頃に身につけていただくには、自分で課題を設定し、アプローチ法を考え、自分で解析をして論文執筆するという、一人で最初から最後までのプロセスを経験することが肝要です。そうすれば、君たちが将来どこに行っても、そこでまた新たな研究ができるでしょう。もちろん、これは並大抵のことではありません。君たち自身が相応のエフォートをさいてコミットしない限り、何の成果も得られないでしょう。私たちはできる限りのサポートをしますが、主役は君たちです。

本気で研究をしたいという方のみお越しください。標準的にはオンライン研究開始後、2年前後で筆頭著者として海外学術誌に論文発表を狙えますし、過去には1年で発表した学部生もいます。

Step 1: BDSCの正規メンバーになる

Biomedical Data Science Club (BDSC) にゲスト参加し、その後正規メンバーになります。これは一種の顔合わせのようなものですし、オンライン研究に関するやりとりはBDSCのslackのダイレクトメッセージで行います。正規メンバーとして3-4回ほど勉強会に参加したくらいのタイミングで次のステップに進みます

Step 2: 1:1でzoomにて面談

スライドを使った自己紹介や雑談をしていただきます。また、どのような領域に興味があるのかをお伺いします。

Step 3: 先行文献調査 (1-2回)

そのフィールドについて、先行文献を調査してパワポにまとめ発表していただきます (見本はこちら)。その過程で、先行文献調査やまとめ方について教育をします。また、オンラインからアクセスできる当分野の基礎教育コンテンツも提供します。さらに、meetingのサマリーを毎回直ちに作成することで、時間がたった後も何を指摘されたのかを振り返ることができるようにしていただきます。サマリーの見本はこちら。パスワードはオンライン研究が始まってから清水に問い合わせてください。

Nature Communicationsなどの総合誌の他、このような雑誌の特に直近3年以内の文献を中心に調査していただくことになると思います。

Step 4: 研究概要書作成

先行文献調査を継続しつつ、研究概要書 (A4 2ページ) を記載していただきます。いくつかのプロジェクト案について概要書を作成したら清水宛にslackで送付し、それをもとにzoomでdiscussionを行います。もちろんすべての案がボツになることもあれば、特定の1つについてさらに進むこともあります。研究概要書に書く項目としては

研究仮タイトル
背景・目的
研究の方針
参考文献

の4点です。概要書の見本はこちら。パスワードはオンライン研究が始まってから清水に問い合わせてください。

Step 5: 研究計画書作成

Step 4において研究概要書のGOサインが出たプロジェクトについては、さらに詳細な研究計画書 (4ページ) を執筆します。学振DC1という、君たちの多くが大学院博士課程に入るときに申請するであろう書式に準じて記入していただきます。しっかりと計画を立てる必要がありますし、当然ながら科学者が書く申請書としてロジックが成立しない箇所は厳しく差し戻しされます。しっかりとした計画書を書いてから、実際の研究がスタートします。

研究計画書の見本はこちら。パスワードはオンライン研究が始まってから清水に問い合わせてください。

Step 6: 研究開始

実際の研究スタートです。この時にはスーパーコンピューターのアクセス権を含め十二分な計算リソースを提供します。研究報告は月1ないし2月に1回程度で行っていただきます。

Step 7: Figure plan作成開始

ある程度成果が出始めたら、Figure Plan作成を指示します。その時に詳細をお話します。

Step 8: 論文執筆開始

さらに成果が集まったら、論文執筆を行います。日本語および英語 (両方) で記載していただきます。特にこれがはじめての論文であれば、ほとんど1文字も残らないくらい直されるものとお考えください。私が最初から書いたほうが明らかに早いわけですが、それは教育にならないので、君たちに下書きをしてもらいます。

Step 9: 査読対応

論文原稿は必ず外部 (普通は海外) の専門家の厳しい査読があり、そして査読者から追加の解析等を求められます。これらについて、リバイスシートの作成および必要な解析を行う必要があります。

Step 10: Proofの確認

晴れて論文がアクセプトされると、最終版を投稿し、そして次にProofの確認を求められます。これは48時間以内に行う必要がありますので迅速な対応が必要です。