古賀 大介 (Daisuke Koga, M.D.)

特任研究員 (Project Researcher), 医師 (小児科専門医・血液専門医)

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【自己紹介・ひとこと】

小児科医として10年間、臨床一筋でやってきましたが、治せない病気を一つでも減らしたいという思いから研究の世界の門を叩きました。がんと闘うこどもたちの将来を良くすることを目的として研究に取り組んでいます。

在籍期間: 2023.5~
  • 佐賀県出身、佐賀県立三養基高等学校卒
  • 2001-2007 佐賀大学医学部医学科
  • 2007-2019 佐賀大学医学部小児科
  • 2019-2023 九州大学 医学系学府 医学専攻 博士課程 (中山敬一 教授)
  • 2023-現在 東京医科歯科大学・M&Dデータ科学センター・特任研究員
  • 糖尿病の超早期診断に資する検査法の開発 (ムーンショットプロジェクト)
  • サマリーGWASのAIによる統合とバイオインフォマティクス解析を組み合わせた糖尿病ゲノム解析
  • DNAコンピューターの創成
  • (大学院時代の研究テーマ) 白血病幹細胞を駆逐する治療法の開発や、腸管上皮再生のトリガーの探索、マウスES細胞での遺伝子発現制御の解析などをテーマとして研究をしてきました。がん細胞特異的な治療開発への貢献を目的として、正常細胞と癌細胞の類似点・相違点、および両者の相互作用の解明を目標に研究を行ってきました。

直近の代表論文 (数編)

  1. Oka T, Higa T, Sugahara O, Koga D, Nakayama S, Nakayama KI. Ablation of p57+ quiescent cancer stem cells suppresses recurrence after chemotherapy of intestinal tumors. Cancer Research, 2023
  2. Funasaki S, Hatano A, Nakatsumi H, Koga D, Sugahara O, Yumimoto K, Baba M, Matsumoto M, Nakayama KI. A stepwise and digital pattern of RSK phosphorylation determines the outcome of thymic selection. iScience 2023
  3. Higa T, Okita Y, Matsumoto A, Nakayama S, Oka T, Sugahara O, Koga D, Takeishi S, Nakatsumi H, Hosen N, Robine S, Taketo MM, Sato T, Nakayama KI. Spatiotemporal reprogramming of differentiated cells underlies regeneration and neoplasia in the intestinal epithelium. Nature Communications, 2022
あなたがこのホームページを記事を読んだうえで、少し怖気づきながらでも清水研究室の門を叩こうかと考えているのなら、きっと研究への目的を持ち、熱意に溢れているのだと思います。そういった熱意を枯らすことなく、元気に大きく成長できる土壌作りが、研究室の役割だと考えます。大きな成長を得るには、成長を阻むものを取り去ることが重要です。私の経験上、まず大切なのがマインドセットを整えることです。まずは皆さんには以下の2点を心に留めて欲しいと思っています。
 
1. 自分に優しく
 
人間は、妄想する生き物です。存在しないヒエラルキーを作って自分を低い位置に置いてみたり、「あの人に馬鹿だと思われているのでは」と勝手に人の心の内を想像して悩んだりします。そういった、ある種のネガティブ思考は、あらゆる側面において自身のパフォーマンスを下げます。やる気がなくなったり、緊張して失敗しやすくなったりします。「妄想 -> 結論」という飛躍が正しくないことは、科学を志す身としては理解できますよね。
実際に他人から馬鹿にされたり、ボスからダメ出しを食らったり、テストで他人より低い点数だったなど、妄想でなく一定の根拠がある場合はどうでしょうか。その場合も同じです。自分をネガティブに捉えることでパフォーマンスは下がります。そもそも、他人からのダメ出しに含まれる負の感情は相手の勝手な物差しで作られているに過ぎませんし、テストについても物事の一側面を評価しているだけなので、「自分はダメだ」と全否定する根拠にはなりません。
では、それらのフィードバックを全部無視すれば万事OKでしょうか。そうではありません。そこに含まれる感情はゴミ箱に捨ててしまって、内容だけを有り難く受け取り、客観的に自分の課題を分析し、対策をすれば良いのです。課題が明らかなら、その解決は即ち成長です。前向きに、全力で取り組みましょう。
研究は決められたタスクをこなせば必ず成果が出る、というものではなく先行き不透明です。精神的な安定はパフォーマンスの安定に直結します。人は常に優しくしてくれるとは限らないので、自分自身は自分を肯定してあげて、潜在能力を最大限に引き出してあげてください。
 
2. 人に優しく
 
競争から共創へ、と言われて久しいですが、科学が高度化・細分化している現代は、超天才の科学者が一人いれば研究が成立する時代ではなく、他者とのコラボレーションが重要です。独りよがりであったり、マウントをとったりする「嫌なヤツ」にはそのチャンスはなかなか回ってきません。また研究生活においては精神的に楽ではない時期もありますが、そういう時でも人を思いやる気持ちを失わない人は、逆に他者が手を差し伸べてくれて難所を乗り切れることも多いです
海外の小児外科医が若手医師向けの講演で仰っていた、印象深いメッセージを最後に添えます。私の座右の銘の一つです。
 
If you are an asshole, you’ll never get anything done.

分担執筆

  • 牛島俊和,中山敬一 編,『論文図表を読む作法』, 羊土社, 2022年

講義

  • 2015-2019年 佐賀大学医学部附属病院 (臨床実習)

所属学会

  • 日本小児科学会
  • 日本血液学会
  • 日本分子生物学会
  • 日本バイオインフォマティクス学会

受賞

  • 2018年 佐賀大学医学部長賞 (教育部門)

資格 (研究に関するもののみ)

  • 医師免許
  • 小児科専門医
  • 血液専門医
  • HGCスパコンA級ライセンス保持者 (2023年, 東京大学医科学研究所)
  • バイオインフォマティクス認定技術者 (2023年, バイオインフォマティクス学会)

趣味

  • ホラー映画鑑賞
  • 田舎っぽいものに触れる
  • 読書