鈴木 崇英 (Takahide Suzuki)
京都大学大学院薬学研究科 博士課程2年 (清水研3期生) / SPRINGプログラム生 / 学振DC1
【自己紹介・ひとこと】
膨大なデータの中から新たな薬のタネになる仮説を生み出すことに興味を持っており、学部時代には有害事象やレセプトなどのリアルワールドデータ解析を行ってきましたが、縁あってこちらで学ぶ機会に恵まれました。数理や情報科学の根本を理解して使いこなし、得られた結果の本質を見極める力を養うべく精進していきます。
- 大阪府出身、洛星高等学校卒
- 2019-2025 京都大学薬学部薬学科(金子周司 教授)
- 2025–現在 京都大学大学院薬学研究科 博士課程(井上飛鳥 教授)
- 2025–現在 東京科学大学大学院 医歯学総合研究科 特別研究学生 (京都大学より研究指導委託)
- 2026- 日本学術振興会特別研究員 (DC1)
- 大規模薬学知識グラフの構築とドラッグリポジショニング手法の開発
- 創薬AIエージェントの開発
これまでの主要論文 (数編)
- Suzuki T, Nakanishi K, Fujiwara T, Shimizu H. Democratizing Drug Discovery with an Orchestrated, Knowledge-Driven Multi-Agent Team for User-Guided Therapeutic Design. arXiv 2025
- Shibui N, Suzuki T, Yamamoto H, Shirakawa H, Kaneko S, Yamamoto K, Nagayasu K. In Silico Exploration of Therapeutics for GLP-1 Receptor Agonist-Induced Nausea and Their in Vivo Validation in Mice. Biol. Pharm. Bull. 2025
- Nozawa K, Suzuki T, Kayanuma G, Yamamoto H, Nagayasu K, Shirakawa H, Kaneko S. Lisinopril prevents bullous pemphigoid induced by dipeptidyl peptidase 4 inhibitors via the Mas receptor pathway. Front. Immunol. 2023
- Zhou Z, Nagashima T, Toda C, Kobayashi M, Suzuki T, Nagayasu K, Shirakawa H, Asai S, Kaneko S. Vitamin D supplementation is effective for olanzapine-induced dyslipidemia. Front. Pharmacol. 2023
これまでの学会発表 (全11件)
- 鈴木 崇英, 中西 一貴, 藤原 嵩士, 清水 秀幸. 潜在空間の探索により新規リード化合物を自律的に設計するマルチAIエージェント創薬プラットフォームOrchestRAの開発. 学術変革領域研究 (A) 天然物が織りなす化合物潜在空間が拓く生物活性分子デザイン 第4回公開シンポジウム, 2026, 福岡
- 中西 一貴, 鈴木 崇英, 藤原 嵩士, 清水 秀幸. 知識駆動型自律的マルチAIエージェントシステム「OrchestRA」による創薬プロセスの民主化. 第8回日本メディカルAI学会学術集会, 2026, 東京
- 鈴木崇英, 白川 久志, 井上 飛鳥, 清水 秀幸. マルチモーダル知識グラフによるドラッグリポジショニング候補の探索. 日本薬学会第146回年会, 2026, 大阪, Student Presentation Award
- Takahide Suzuki, Hisashi Shirakawa, Asuka Inoue, Hideyuki Shimizu. Construction of a Multimodal Knowledge Graph toward Drug Repositioning. International Symposium Commemorating the Certification as a University for International Research Excellence, 2026, 東京
- 鈴木崇英, 白川久志, 井上飛鳥, 清水秀幸. ドラッグリポジショニングを目指したマルチモーダル・知識グラフの構築. 第48回日本分子生物学会年会(MBSJ2025), 2025, 横浜
- 鈴木崇英, 白川久志, 井上飛鳥, 清水秀幸. ドラッグリポジショニングを目指したマルチモーダル・知識グラフの構築. 2025年日本バイオインフォマティクス学会年会, 2025, 名古屋, Poster Award
- 鈴木崇英, 白川久志, 井上飛鳥, 清水秀幸. 創薬標的導出を目指した潜在空間探索のためのマルチモーダル・知識グラフの構築. 学術変革領域研究 (A) 天然物が織りなす化合物潜在空間が拓く生物活性分子デザイン 第2回リトリート2025, 鶴岡
- 鈴木 崇英, 栢沼 玄, 古田 晴香, 山本 浩貴, 永安 一樹, 白川 久志, 金子 周司. 日米レセプトデータ解析による医薬品処方実態の比較調査研究. 第73回日本薬学会関西支部総会・大会. 2023
- 鈴木 崇英, 栢沼 玄, 古田 晴香, 山本 浩貴, 永安 一樹, 白川 久志, 金子 周司. 日米レセプトデータ解析による疾患診断の実態調査. 第28回日本薬剤疫学会学術総会. 2023
- Takahide Suzuki, Gen Kayanuma, Haruka Furuta, Hiroki Yamamoto, Kazuki Nagayasu, Hisashi Shirakawa, Shuji Kaneko. Comparative study of drug prescriptions and disease diagnosis based on analysis of claims databases in Japan and the USA. (日米レセプトデータ解析に基づく医薬品処方および疾患診断実態の比較研究) 第97回日本薬理学会年会. 2023
- 周 子剣, 長島 卓也, 戸田 千尋, 小林 萌音, 鈴木 崇英, 永安 一樹, 白川 久志, 金子 周司. 臨床ビッグデータに基づくオランザピン誘発脂質異常症に対するビタミンDの予防作用の解明. 日本薬学会第143年会. 2023
これまでの主な研究テーマ
- (学部卒業論文)Comparative study of drug prescriptions and disease diagnoses based on analysis of claims databases in Japan and the USA. (日米レセプトデータ解析による医薬品処方及び疾患診断実態の比較研究) 2024
受賞
- 2026年 日本薬学会 優秀学生発表賞
- 2025年バイオインフォマティクス学会年会 優秀ポスター発表賞
資格 (研究に直接関わるもののみ)
薬剤師免許
趣味・特技・自己PR
- 趣味:音楽鑑賞(サザンオールスターズほか)
最初の1年で成長できたこと, 2026.03.16掲載
清水研でお世話になってからもうすぐ1年になろうとしています。ここまで支えてくださった全ての方々に感謝しつつ、本格的に研究をスタートさせた4ヶ月目以降に成長できたことについて共有させていただきます。
7月からのメインテーマとして、薬や遺伝子、タンパク質、疾患等の情報を薬学のバックグラウンドを活かして統合した知識グラフを構築し、それを用いたドラッグリポジショニング手法の開発を行ってきました。まだまだ未熟ではありますが、独力で自分なりに試行錯誤しながら少しずつコードの実装などを進められるようになってきたと感じています。また、国内学会でのポスター発表が3件、国際シンポジウムや各種研究会での発表が4件に加えて、優秀発表賞や学振DC1の採用内定もいただくことができました。学会だけにとどまらず、勉強会や学外の研究者によるセミナーへの参加など、自分自身の研究をブラッシュアップする機会が数多くあり、自分の研究に直接は関係しない分野に対する心理的なハードルも低くなったと感じています。
また、9月からはメインテーマと並行して、AIエージェントを用いた創薬標的探索についての超速プロジェクトも進めてきました。毎週のミーティングでのディスカッションを経て、3ヶ月という短期間で0からプレプリントまでまとめ上げた経験は、これまでにない大きな挑戦でした。こうした日々の研究活動を通じて、清水研では初年度であっても「一人前の研究者」として扱われ、将来生き残るための世界基準の目線を日々学んでいます。自分の未熟さを痛感する場面も多いですが、非常に刺激的な毎日を過ごせており、研究者としての基礎を築く上で、これ以上ない貴重な1年間であったと感じています。
年度末にあたって振り返ってみると、1年前の自分には想像もできないほど多くのことができるようになった1年でした。一方で、求められるレベルや水準も高く、大変な時もありましたが、その度に先輩方や同期に支えられてなんとか乗り越えることができました。来年度は博士課程の折り返しになり、新しい後輩も入ってきますので、研究をまとめられるよう進めていくとともに、この1年間で学んだことをラボに還元していけるよう精進を重ねていきます。
最初の3ヶ月で成長できたこと, 2025.07.03掲載
清水研にお世話になり早くも3ヶ月が経過しました。イレギュラーな形でお世話になることになり、まだまだ先生方や先輩方にご迷惑をかけてばかりですが、ここまで支えてくださった全ての方々に感謝し、ここまでに学んだことや成長したことについて共有させていただきたいと思います。
そもそも私はリアルワールドデータ解析から創薬標的を見出す研究を行っており、疾患発生率を統計学的に解析する疫学的な視点をさらに情報科学的に発展させたいと考えていました。研究室に新しい教授が着任され、同じ方向性の研究を行っているメンバーが全員卒業されたことを機に、BDSCでお世話になっていた清水研で修行させてもらえないかと思い切ってお願いし、派遣研究指導委託生として受け入れて頂いております。
情報系の研究はどうしてもソロプレイになりがちで、オンラインで完結する研究室も多くあると思いますが、清水研の大きな特徴は多くの勉強会を「対面で」行っていることにあると感じています。私は講義等の関係で6月から対面でお世話になっていますが、対面での理解はリモートでお世話になっていた時期と比べても格段に深いものであると感じています。自分にとってはミーティングや勉強会後に皆で集まって話し合ったディスカッションや、全体で聞く程でもないが少し引っかかっていた疑問点を同期と話し合うことに理解のための本質があると強く感じる期間となりました。
もともと頭の回転が早くなく、理解できるまでの時間が他の人より多くかかってしまう自分ですが、数理情報科学から生命科学に至るまで3ヶ月間とみっちりと基礎を叩き込んでいただけたおかげでその時間が少しずつ短くなっていると感じています。また、テーマは違えど「データサイエンスで未来の医療を創る」というミッションに向かって同じ方向を向いているラボメンバーの存在は研究の面でも精神的な面でもすごく大きな存在です。
ここまでの3ヶ月間で、数理科学から機械学習の実装、生命科学実験から臨床医学に至るまでの様々な勉強会と並行して知識を深めながら、研究の計画を立てて実行に移し出せているのは清水研にお世話になっていなければ間違いなくたどり着けなかったでしょう。大変なことも多くありましたが、自分がやってみたい道を貫いてチャレンジをしてよかったと強く感じています。勉強会をはじめとして、清水研は独力で研究を進められるようにするためのサポート環境が他の研究室と比べても群を抜いて充実しています。自分に自信がなくても周りと比べて落ち込むことなく、目の前のことに着実に取り組んでいけば成果は出ると信じて、今後の研究を進めていきます。
