Biomedical Data Science Club (BDSC) の立ち上げからオンライン研究チャレンジに並行して1年間参加させていただきました。このページを見ている皆さんは何かしらの形で生命医科学とデータサイエンスの融合に興味があると思います。深層学習も機械学習も一定のレベルまではカリキュラム通り (E資格や統計検定など) にやれば学ぶことができますが、実社会の課題にどう応用していくのか?を学ぶのは一人では非常に困難です。論文では課題の設定の仕方、解き方、次に解くべき課題が明示されています。BDSCのメンバーがそれぞれの背景や興味に基づいて調べた応用例とそれぞれの知識を定期的に共有してもらうことで、自分一人では辿り着けなかった分野や知識を得ることができます。"You see what you know"という言葉がありますが、人間は自分の認知限界の範囲でしか知識を深めることはできません。異なる人と出会い、触発されることで自分の知識や発想の殻を破ることができます。かくいう私も勉強会のたびに基礎医学の手法を学び直すことで大学病院の先生とディスカッションを深める機会が増えました。自分の興味の外だった最適輸送やGAN (Generative Adversarial Network) についての知識も深まりました。単に論文を読んで何となく「凄いね」と言い合うことが目的ではなく、互いの興味に感化され触発し合う環境です。