アメリカのがんデータを解析したところ、ユビキチンリガーゼであるFBXL5が減少していると生存率が低下してしまうことを見出しました。

肝臓がん患者さんの予後に顕著な影響を与えるこの分子が少ない状態をマウスで再現したところ、肝臓に鉄がたまって肝臓がんの発がんが促進されることを見出しました。FBXL5はIRP2というタンパクを分解していますが、FBXL5が少ない患者さんではIRP2が分解されずに蓄積し、その下流で強力な酸化ストレスによってがんの進展につながっていたのです。

これらの結果は、肝臓のIRP2を抑制することにより肝臓がんが予防、治療できる可能性を示すものです。

本研究成果について、プレスリリースを発表しました。